KDDI株式会社
株式会社KDDI研究所
シスコシステムズ株式会社

2002.5.21

第3世代携帯電話と無線LANなど
無線ネットワーク間を移動する実証実験の成功について



KDDI株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:小野寺 正)、株式会社KDDI研究所(本社:埼玉県上福岡市、代表取締役所長:浅見 徹)、シスコシステムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:黒澤保樹)の3社は、IMT-2000(第3世代移動通信システム)のCDMA2000 1x/1xEV-DOや、無線LANなど異なる無線ネットワーク間を自動車等により移動する場合にデータ通信サービスが継続的に提供されることを実証するための実験を行いましたのでお知らせいたします。
自動車内でIMT-2000端末と無線LAN端末をモバイルルータで結び、移動環境下でもIP通信を継続することに成功したのは、今回の実験が世界で初めてです。


1.概要
本実証実験の環境として、KDDI(au)が提供している最大144kbpsの第3世代携帯電話(CDMA2000 1x)、最大2.4Mbpsの高速データ専用無線方式であるCDMA2000 1xEV-DO(トライアル網)でカバーされたエリアの中に、シスコシステムズが最大11Mbpsの高速データ通信を可能とする無線LANシステムをホットスポットとして設置しました。
その環境下における自動車等でのデータ通信サービスを想定し、自動車内には携帯電話端末(CDMA2000 1x/1xEV-DO、cdmaOne)、無線LAN端末をシスコシステムズ製の車載用モバイルルータで接続し、アプリケーション用PCやIPカメラを車内LANとして搭載しました。以上の設定条件にモバイルIP技術を応用して、既存のネットワークおよび通信端末に影響を与えることなく、複数の無線アクセスメディア間にまたがるシームレスな通信サービスの検証をしました。


2.実験内容と結果
上記の携帯電話と無線LAN対応の通信端末を搭載した車両が異なる無線エリア間を移動する場合に、以下のようなサービスを想定して検証試験を行なった結果、各検証において高速データ通信サービスを提供することが可能であり、通信が継続されることを確認しました。
車内PCからのリクエストによるコンテンツダウンロード
地図情報のダウンロード、動画・音楽等の配信、リモートアクセスによるメール受信等を想定
Mobile Network間でのIP通信によるTV電話
車両間でのIPコミュニケーション(TV電話・対戦ゲーム・チャット等)を想定
インターネットから特定のMobile Network上の情報端末へのコンテンツ自動配信を想定


3.今後の展開
今後は、アプリケーションに応じた無線メディアの効果的な選択や固定網との融合に向けた技術的な検証を行い、モバイル環境での多様化するユーザーニーズに対応するために、自動車関連業界をはじめ、様々な業界との連携を視野に入れて、商用モデルに向けた環境が整備できるように検討を進めてまいります。



本実験については、5月21日(火)〜24日(金)<21日・22日は招待日>に東京ビッグサイトで開催される「ビジネスショウ2002TOKYO」のKDDIブースにおいて、デモンストレーションを実施します。



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