船舶基地局特集

KDDIの海底ケーブルをつなぐ・守る
ケーブル敷設・保守船

KDDIの
海底ケーブル敷設・保守船

1964年の第1太平洋横断ケーブル(TPC-1)開通から60年。
いまや海底の光ファイバーケーブルは国際通信の99%を担い、現代の情報社会に必要不可欠な存在です。
ここではKDDIの海底ケーブルの敷設・保守を支えた歴代のケーブルシップや、現在活躍するKDDIオーシャンリンク船内について詳しく解説します。

KDDIの
ケーブルシップの変遷

KDDIの海底ケーブル事業で活躍してきた歴代の海底ケーブル敷設・保守船を紹介します。

日本初の本格的な海底ケーブル敷設船KDD丸

1967年に誕生した日本初の海底ケーブル敷設・修理船。それまでケーブル敷設作業はアメリカの船に依存していましたが、1964年に開通した第1太平洋横断ケーブル(TPC-1)の保守を担うために建造されました。

以降、JASC(日本海ケーブル)、TPC-2、ECSC、OLUHO、TPC-3、
TPC-4、ASEAN、JKCなど、数々のケーブルを敷設し、まさに日本の海底ケーブル事業の歴史を切り開きました。15,000㎞におよぶ海底ケーブルを敷設し、1996年のGPTケーブル修理工事(台湾沖)を最後に、1992年に竣工したKDDIオーシャンリンクにバトンを渡して、引退しました。

DATA

船籍:

日本・横浜

竣工:

1967年6月

全長:

113.8m

全幅:

15.4m

総トン数:

4,257トン

航海速力:

16ノット

最大乗船人数:

76人

国内初の自航式通信・電力ケーブル敷設船KDDIケーブルインフィニティ

通信・資源探査ケーブルに加え、電力ケーブル敷設工事も可能とした日本初の自航式通信・電力ケーブル敷設船として、2019年に誕生しました。KDDIグループの衛星通信・移動体ネットワークやITソリューションのノウハウを駆使し、船舶に革新的IT環境を導入。船体設備の稼働状況やケーブル敷設状況などのデータを船内と陸上でリアルタイムに共有し、船上業務の効率化を図っています。

また、高精度なDGPSと船体に装備された5基のスラスタプロペラによって、潮流や風波の影響を受けることなく、より正確な位置にケーブルを敷設することができます。船舶型基地局も搭載され、災害時には海上からau携帯電話の通信をつないでいます。

DATA

船籍:

日本・北九州

竣工:

2019年6月21日

全長:

113.1m

全幅:

21.5m

総トン数:

9,766トン

航海速力:

12ノット

最大乗船人数:

80人

ケーブルシップの仲間たち

ケーブル建設保守用
水中ロボット
MARCAS-V

ケーブルシップには、水中ロボットが搭載されています。2,500mの深さまで潜り、障害が起きた海底ケーブルの探査から掘出、切断、船上への引き揚げ支援および、ケーブル修理後の埋設までを一手に行います。

ケーブル敷設と
埋設作業を
同時に完了
埋設機
PLOW-Ⅱ

水深1,500mまでの海底では、漁業などによる障害を防ぐために海底に1~3mの溝を掘り、敷設と同時にケーブルを埋設しています。縦鋤やジェット水流により、最大3mの深さの埋設作業を行います。

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『KDDIトビラ』では、東日本大震災や能登半島地震の被害に対し、KDDIの船舶や船上基地局がどのように貢献したか。
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