国内市場とKDDI
「通信とライフデザインの融合」のさらなる拡大へ
2000年10月のDDI・KDD・IDOの3社合併により発足したKDDIは、モバイルと固定通信を併せ持つ総合通信事業者としての基盤を拡充してきました。
これまで、国内モバイル通信市場の拡大やスマートフォン浸透などを背景に事業成長を続けてきましたが、牽引役であった国内通信事業の成長が緩やかになる中、新たな成長軸の確立に向けた取り組みを進めています。
具体的には、個人のお客さま向けに当社の通信事業・お客さま基盤をコアとし、その同心円上にコマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育などのライフデザイン事業を拡大することで、お客さまに「ワクワク」する体験価値を提案していきます。
一方、法人のお客さま向けには、通信を核として本業貢献をキーワードにお客さまと共に新たなビジネスモデルを構築し、お客さまのDX推進をサポートしていきます。
さらに、国内で培った事業ノウハウを海外で活かし、グローバルでも国内と同等の経済圏創出を目指します。
パーソナルセグメントではアジアの新興国を中心にIDを拡大し通信やライフデザインサービスを展開していくほか、ビジネスセグメントではKDDI「IoT世界基盤」をベースとしてお客さまのグローバルビジネスをサポートし、海外においても持続的な成長を目指します。
KDDIが目指す「通信とライフデザインの融合」のグローバル拡大
KDDIグループの主要事業の状況
モバイルと非通信事業領域
2019年3月末のau携帯電話累計契約数は、前期末比5.6%増の5,523万契約となり、モバイル3社間におけるシェアは、前期末比0.5ポイント増の31.5%となりました。
また、2019年3月末のau契約者数 (注1) は、2017年7月に提供開始した分離プランが解約抑制に貢献し、2,450万人となった一方、連結子会社が提供するMVNO契約数が、前期末比67万増の245万契約となった結果、au契約者数とMVNO契約数の合計となる「モバイルID数」は、前期末比1.8%増の2,695万となりました。
新たな成長軸の非通信事業領域においては、コマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育などで構成される「au経済圏」の最大化を目指してきました。
これらのサービス利用額と、KDDIの決済サービス (auかんたん決済・au WALLET) 利用額の総計が、au経済圏流通総額となり、このうち約3割がau経済圏売上高に計上されています。
固定ブロードバンド
2019年3月末のFTTH累計契約数 (注2) は、前期末比3.2%増の445万契約 (市場シェアは12.5%) となりました。またケーブルテレビのRGU対象世帯数 (注3) も前期末比1.7%増の548万と堅調に推移しています。
FTTH・ケーブルテレビとauとのクロスセルを通じて、KDDIグループのお客さま基盤のさらなる強化・拡大が続いています。
モバイルID数の推移
FTTH累計契約数 (注2)・ケーブルテレビRGU対象世帯数 (注3) 合計の推移
au経済圏流通総額/au経済圏売上高の推移
IoT事業と地方創生
IoT事業については、IoT・ICT関連の技術・ノウハウも含めたKDDIの「5G/IoTプラットフォーム」とパートナー企業さまのプラットフォームを掛け合わせ新たなビジネスを共創しさらなる拡大を図っています。
2019年3月末に800万回線だったIoT累計回線数については、2022年3月末には1,800万回線まで拡大する計画です。
また、KDDIは地方創生への5G活用も積極的な事業機会と捉えており、これまでも様々な自治体の皆さまと協力してIoTを活用した取り組みを進めてきました。
福井県小浜市のスマート漁業「鯖、復活プロジェクト」や、福島県会津若松市の日本酒造り、静岡県御殿場市の富士登下山者数見える化プロジェクトなど、さまざまな分野で5G/IoTの技術を活用し、全国の63地方自治体と協定を締結し、地域の課題解決を目指した取り組みを行っています。
- 統合レポート2019 (オンライン版)
- マネジメントメッセージ
- 持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現
- 価値創造の軌跡
- 中期経営計画 (2020年3月期~2022年3月期)
- リスクと成長機会
- 特集: 新たな成長ステージを目指して
- 通信とライフデザインの融合
- 5Gによる新たな成長機会と社会課題の解決
- パートナーとの提携によるビジネス拡大
- 社外取締役メッセージ
- KDDIのサステナビリティ
- セグメント別事業概況: パーソナルセグメント
- セグメント別事業概況: ライフデザインセグメント
- セグメント別事業概況: ビジネスセグメント
- セグメント別事業概況: グローバルセグメント
- 国内市場とKDDI: 国内市場の特徴
- 国内市場とKDDI: KDDIの状況