社外取締役メッセージ

社会変革への挑戦「通信とライフデザインの融合」を推進 大八木 成男 社外取締役・独立役員

2020年度は、新型コロナウイルスの感染による緊急事態宣言の発令下、リアルなビジネスをどう継続するかの難問に多くの企業が直面し試行錯誤を繰り返しました。対面型ビジネスが混迷する中で、KDDIは情報通信インフラをフルに活用して在宅勤務を支援し、社会的使命を積極果敢に果たしました。取締役会報告から、危機への対応力の高さを知ることができました。緊急事態対応には日頃の備えが肝要です。通信基盤の整備や運営に日頃から経営資源を継続的に投入してきたKDDIならではの成果を挙げたと評価しています。
危機は次の高度情報通信社会へ向けて、DXによる社会変革を求めています。いかなる状況に遭遇しようとも、社会的使命を果たしながら持続的成長を図ることが企業の役割ですが、外敵と戦い抜いた後のニューノーマル時代においては、環境や社会課題に人々はよりセンシティブです。私は、そこに「通信とライフデザインの融合」を標榜するKDDIの挑戦の場があると考えます。
私は国内外で事業経験を積んできましたが、社外取締役として経営を「外部の目」で見ることはもちろんのことですが、この時代こそKDDIがその技術蓄積を生かし、社会変革の中核として活躍するよう取締役会を通じて応援してまいります。

新しい豊かな生活を積極的に提案するとともにSDGsの取り組みを深化 加野 理代 社外取締役・独立役員

2020年度はコロナ禍で先行きの不透明感が増し、難しい1年であったと思います。そのような中、当社の取締役会では経営上の重要課題について充実した意見交換がなされ、成長戦略を積極的に推進するとともに、経営のモニタリング機能が果たされております。
ニューノーマル時代において、KDDIはライフラインである通信サービスをお客さまに最適な状態で使っていただくことを基本に、「通信とライフデザインの融合」により生活のあらゆる場面で「ワクワクを提案し続ける」こと、すなわち、新しい豊かな生活を積極的に提案し、それを支え発展させていくサービスを持続的に提供することが期待されています。また、SDGsの考え方は、従前からKDDIフィロソフィに含まれているものも多く、さらに取り組みを深化させていくことが期待されていると思います。地方創生やダイバーシティ&インクルージョンの取り組みにも注目しており、スマートシティの実証実験やICTを用いた農業支援等が地域の将来の発展につながることを期待しています。女性活躍の推進や障がい者雇用・活躍の拡大等も、社会の持続的発展につながるものと考えています。
女性の取締役として、さらに女性活躍の後押しになればという思いがあります。弁護士として培ったリーガルマインドやバランス感覚に加え、1ユーザーとしての視点を活かして、取締役会等で発言していきたいと考えております。

情報通信の技術・サービスにより快適で楽しい人間社会の構築をリード 後藤 滋樹 社外取締役・独立役員

KDDIは通信に軸足を置きながら、果敢に成長領域に取り組んでいます。コロナ禍を乗り切るために社会の各方面で工夫が凝らされ、ある意味で強制的にデジタル化、オンラインへの移行が推進されました。このことは情報通信の技術・サービスを活用して、コロナ禍における社会活動の低下を食い止めることができたとも言えます。一方で、現在の技術・サービスだけでは人間同士のコミュニケーションのすべてを円滑に遠隔地に伝達することができないという課題が浮き彫りになりました。
私は大学において情報通信、特にインターネットやサイバーセキュリティの教育・研究に従事してきました。私の研究者としての出発点は人工知能の研究です。わが国の第五世代コンピュータのプロジェクトに参加し、スタンフォード大学で人工知能分野の客員研究員をつとめました。現在の人工知能の研究では情報通信をフルに活用しています。
ただし万事が順調に進展しているわけではありません。世の中でソフトウエアの不備が原因となっている事故が後を絶たず、まだまだ人間がコンピュータを使いこなせていないのが現実です。このような私の問題意識を次世代に伝える役目があると考えています。
情報通信は快適で楽しい人間社会の神経網を実現する使命があり、KDDIにはその先頭に立つ役割が課せられています。

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