事業説明会
三菱商事/KDDI/ローソン合同会見
日時 | 2024年9月18日(水)15:30-16:45 |
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場所 | オンライン配信 |
説明会の内容 | 新経営体制のもと実施する、「未来のコンビニ」への実現に向けた取り組みについて |
登壇者 | 三菱商事株式会社 代表取締役 社長 中西 勝也 株式会社ローソン 代表取締役 社長 竹増 貞信 KDDI株式会社 代表取締役社長 CEO 髙橋 誠 |
サマリ
三菱商事、ローソン、KDDIの3社で目指す「未来のコンビニ」への変革に向けた取組みついて、プレゼンテーションを行いました。三菱商事、KDDIが有する事業基盤やAI・DX技術を活用することで「Real×Tech Convenience」の拡大を推進するとともに、自治体と連携してお店と地域が抱える社会的課題を解決していくコンビニに変革し、「マチのほっとステーション」としての役割をさらに深化していくことを目指していきます。
また、KDDIは通信と経済圏の拡大を目指し、約1,500万人が利用している有料会員サービス「auスマートパス」を「Pontaパス」としてリニューアルし、2024年10月2日から提供を開始します。
ローソンでのお買い物がおトクになるクーポンや、Ponta提携社でau PAY(コード支払い)を利用してお支払いすると、Pontaポイントの還元率が上乗せされるなど、特典が強化されました。加えて、povoユーザーがローソンにて無料でデータチャージができるData Oasisやギフトカード(eSIM)販売などの取組みを通じて、多様なニーズに応えていきます。
詳細は、プレゼンテーション資料、およびニュースリリース(三菱商事・KDDI・ローソン、「未来のコンビニ」への変革に向けた取り組みを開始)、(ローソンでのお買い物などがおトクになる「Pontaパス」を10月2日から提供開始)をご参照ください。
質疑応答
質疑応答では、登壇者により参加者の質問に回答しました。主な内容を、以下の通り掲載いたします。
質問者1
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- ローソンの日販はどの程度向上を見込んでいるのか。他社との差をどう埋めていくか。
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様々な実験から日販の伸びしろは2~3割あると思っている。AI.COを使ったチャレンジをとある地域で実施し、この取組みを三菱商事やKDDIの知見を入れてブラッシュアップし、全店舗にベストプラクティスとして横展開したい。また、立地を越えるデリバリーサービスも伸びしろはある。早いタイミングで成果を報告できるようしっかりやっていく。(竹増社長)
質問者2
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- リアルテックコンビニエンスなど色々な取組みを通じて、売上、収益、来店客数に対するインパクトなど、いつまでにどのくらい伸ばしたいという目標があれば教えてほしい。また、セブン&アイ・ホールディングスの買収の話はコンビニに価値がある証左だと思うが、仮にローソンに買収提案があった場合の対応策は。
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賃上げをし、加盟店さんの利益を確保しサステナブルな経営をする必要があり、そのためにもまだまだ売上を伸ばしていかなければならない。AI.CO導入やハピろー!キャンペーン実施などで日販が伸びる手ごたえを強く感じている。社内で2030年に向けどういうローソンになっていくのかを考えているが、国内コンビニは核であり、2桁パーセント以上売上を伸ばしていく。コミットではないが、さらに20%、30%と伸ばすことも目指してお客さまのご評価をしっかりいただきたい。
ローソンの買収提案に関しては、三菱商事、KDDIでしっかりチームを組んでもらっているので、我々ができることは、自分たちの現業を徹底的に磨き上げて、常にお客さまからの評価を正しくいただいていくことを一生懸命やるということに尽きると思っている。(竹増社長)
質問者3
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- 2030年度店舗オペレーション30%削減は具体的にどういったスケジュールで実施していくのか。
また、AI.COが業務改善にどう繋がっているか教えてほしい。 -
AI.COの導入により発注にかかる時間が大幅に改善された。商品の値引きタイミングは従業員の経験則で実施していたが、AI.COの値引き推奨の活用によりオペレーションの削減、売上の向上、食品ロスの低減につながっている。今後陳列ロボットやお掃除ロボットなどが実用化・導入されれば、オペレーションの低減につながる。
レジオペレーション含め、お客さまにいいねと思っていただける形で一つ一つ取組みを効率化していくことで、2030年の5年後には30%程の削減につながると考えている。
従来セミオート発注システムという翌日の需要予測に主眼を置いていたが、AI.COについては店舗利益の最大化に変更したところ、一部地方の店舗では確実に売り切りできるオペレーションができる改革につながった。ブラッシュアップし7月に全店舗で導入したところ、しっかり各店舗で浸透し、加盟店の利益最大につながった。(竹増社長)
- 2030年度店舗オペレーション30%削減は具体的にどういったスケジュールで実施していくのか。
質問者4
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- リテールとテックの組み合わせは世界で注目されている。リテールとテックとグローバルを掛け合わせて何ができそうか期待感について教えてほしい。
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先月、西海岸でAI関係の会社を回ってきたが、皆さんローソンの話題がでるくらいリテールテックへの関心が高い。米国ではウォルマートが大成功しており、そのテクノロジーを日本に持ってきてはどうかとの話もあった。ビッグテックカンパニーから、今回の取組みを一緒にやろうと声をたくさんいただいているので、新しい技術を取り入れて検討していきたい。14,000カ所以上のあるコンビニエンスストアは、お客さま接点としても大事だが、リアルなロケーションとしても価値がある。海外のビッグテックカンパニーは、今後お客さまの近いところにGPUなどを置くような時代になった時、そこで何ができるのかを想像している。日本のコンビニエンスストアは世界に誇る素晴らしいもの。日本がこれから直面する少子高齢化や地域課題は、世界で最初にチャレンジしなければならない領域。そこでコンビニエンスストアの役割は非常に重要。これを乗り越える際に得た経験値を、これまで三菱商事が海外展開したところへ展開できる可能性がある。日本の一つの大きな宝であるコンビニエンスストアに、新しいエクスペリエンス・付加価値をしっかり載せて、海外にも通用するものにしていきたい。(髙橋社長)
質問者5
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- KDDIを共同経営パートナーとして迎えられた良さや最適だったのかについて教えてほしい。
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三菱商事は2000年にローソンへ20%出資した。当時はITや通信などのデジタル化が進んでいない状況だったが、生活基盤インフラにコンビニエンスストアになると考えていた。2017年に50.1%まで出資しローソンを子会社化したは、四半世紀年経ちデジタルな時代となった。リアルな部分として、原料調達や製造などはできていたが、通信というピースだけは足りていなかったた中で非常によいパートナーに巡り合えた。三菱商事とKDDIでローソンをしっかりサポートしていく役割だと思っている。
また、既にローソンは中国やアジアには進出しているが、KDDIが持っている海外のアセットと我々のアセットで、髙橋社長も日本独特のコンビニエンスストアは、日本の宝とおっしゃっていたが、コンビニを海外に展開できればうれしいことはないし、海外展開できる力があるパートナーが今回ローソンを通じて目指したい姿ということを理解いただきたい。(中西社長)
質問者6
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- povoをサブ回線として獲得していく、という話があったが、メイン回線に転じるような仕掛けもしていくのか。Pontaパスと絡めて何かやっていくような計画などあれば教えてほしい。
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当社のブランドについては、それぞれのターゲットユーザーとなるお客さまに対してサービスを位置づけている。povo3.0を先に発表したが、これからは通信回線が色々なサービスに埋め込まれていくイメージを持っており、今回はpovoがコンビニエンスストアに上手く埋め込まれるサービスの形として提案している。
2年前に障害もあり、これからはサブ回線を持っていただくことが生活の安心を支えることにもつながる。
メイン回線でもサブ回線でもこのサービスを使うことでコンビニに行きたくなる、そういうことを目指していきたい。(髙橋社長)