2019年3月期第1四半期決算説明会 (決算ハイライト・質疑応答)
日時 | 2018年8月1日 (水) 17:00-17:45 |
---|---|
場所 | ガーデンエアタワー会議室 |
登壇者 | 髙橋社長、石川副社長、内田副社長、東海林専務、村本専務、森常務、森田常務、最勝寺経営管理本部長、堀井IR室長 (司会) |
決算ハイライト
決算説明会の模様
決算説明会では、「通信とライフデザインの融合」、「1Q業績ハイライト」の2点について、社長の髙橋より説明しました。
1. 通信とライフデザインの融合
KDDIは、基盤事業である「通信」を核として、個人のお客さまにはコマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育などのライフデザインサービスを、企業のお客さまには今後本格化するIoTや5Gをはじめとしたテクノロジーを活用したサービスを提供することにより、新たな体験価値の提供を目指します。
まず、個人のお客さま向けには、有料動画サービス加入への障壁となっているコンテンツ料金・通信データ料金の課題を解決する、セットでお得なプラン「auフラットプラン25 Netflixパック」を提供いたします。本プランは、単に商品・料金プランを提供するのではなく、お客さまの目線でより良い"体験価値"を提供したいと考えるKDDI・Netflix両社の「価値観」を土台として実現しています。
一方、企業のお客さまに向けては、IoTを活用してお客さまの本業に貢献してまいります。
例えば、今月より提供開始予定の「KDDI IoTクラウド ~工場パッケージ~」では、センサーの設置から、データ収集・分析による故障予兆の検知、アラート通知までをワンストップで提供し、企業の生産性向上・コスト削減に貢献します。
また、トヨタさま・日立さまといったグローバルパートナーさまとの協業により、グローバルで事業展開する企業さまが回線に依存せず、デバイスの管理からデータ分析に至るまで一括して運用できる環境をKDDI「IoT世界基盤」により実現してまいります。加えて、ソラコム社との連携により、世界100以上の国と地域での利用が可能となるほか、今後、クルマに加えてさまざまなIoTデバイスにも対象を拡大してまいります。
最後に、5G時代に向けた取り組みとして、「ロボットを自分の分身とする"テレイグジスタンス"」・「無人自動運転車」・「災害救助などのシーンで働く"ドローン"」など、 革新的かつ実践的な実証実験に取り組んでまいります。新たなテクノロジーを活用し、身の周りのあらゆるデバイスが通信でつながっていく世界を実現することで、お客さまの生活やビジネスのあらゆるシーンで"ワクワク"を提案し続ける企業を目指します。
2. 1Q業績ハイライト
2019年3月期第1四半期の連結売上高は、前年同期比で1.9%増収し、1兆2,217億円となりました。
また、連結営業利益は、新料金プランによる一時的な減収影響などによりモバイル通信料収入が112億円の減収となったものの、付加価値ARPA収入の増収や、ビジネス・グローバルセグメントの増益が寄与し、2,889億円 (前年同期比 +74億円/2.6%増) となりました。通期の連結営業利益計画に対しても28.3%と順調な進捗となっています。
国内通信事業においては、低データ利用のお客さまに割安感を実感いただける「auピタットプラン」、大容量データをご利用いただくお客さまに適した「auフラットプラン」ともに順調に契約数を伸ばし、5月31日には800万契約を突破しました。また、新料金プラン開始以降1年間の「au料金満足度※」は上昇傾向にあります。今後も、「auフラットプラン25 Netflixパック」の提供をはじめ、単なる料金プランにとどまらないお客さまの期待を超える体験価値の提供を追求してまいります。
これらの取り組みの効果もあり、第1四半期のau解約率は0.71% (前年同期比 0.2ポイント減) となりました。
また、ライフデザイン事業について、au経済圏流通総額は5,610億円 (前年同期比 38.2%増)、au経済圏売上高は1,440億円 (前年同期比 21.0%増)、付加価値ARPAは660円 (前年同期比 17.9%増) となり、いずれも前年同期比2桁成長となっております。
これらのオペレーションデータを牽引する、「auスマートパスプレミアム会員 (2018年6月末 500万会員)」・「au WALLET クレジットカード有効発行枚数 (2018年6月末 360万枚)」ともに、順調に拡大しています。
質問者1
-
- 今期7月以降、新料金プランのキャンペーンによる減収影響がどのように推移していくのか、教えてほしい。
-
1Qのモバイル通信料収入は減収であるが、新料金プラン (auピタットプラン、auフラットプラン) はお客さまに満足をいただいており、料金を魅力的と感じていただいているのではないかと考えている。今後は、キャンペーン影響が減少していくことから、au通信ARPA上昇に期待をしている。また、auピタットプランはデータ通信をたくさんご利用いただくことでau通信ARPAの増収に寄与するため、コンテンツサービスを訴求することで、auピタットプランのデータARPUの上昇、さらにその延長線上でauフラットプランへの移行、Netflixプランのようなコンテンツバンドルプランへの移行に取り組むことにより、モバイル通信料収入にプラス効果を出していきたいと考えている。また、新料金プラン契約ユーザーのうち、キャンペーン適用されているのは新規・機種変更のお客さまのみである点はご留意いただきたい。
-
- 他社では50GBプランやワイモバイルのデータ増量などを実施している。データ容量を魅力的に感じるユーザーも増えてきている中で、今後の50GBプランなどの大容量プラン提供についての考え方を教えてほしい。
-
今回、発表したNetflixプランは初めてのコンテンツと通信をバンドルしたプランであり、25GBからスタートさせていただいた。ただ、ご指摘のようにもっと大容量のプランが良いという要望をいただいており、海外の動向を見つつ、大容量プランの提供を考えていきたい。
また、ワイモバイルのデータ容量の増量については、auピタットプランとは概念が違い、すぐに追従することは考えていない。また、ワイモバイルの料金プランはUQモバイルを意識していると思われるが、UQモバイルの料金プランについては当社がコメントする立場にない。
-
- IoT事業の中期的な規模感と成長性について教えてほしい。
-
数年以内に現状の2倍から3倍となる1,000億円の売上規模を目指していきたい。
質問者2
-
- 解約率が大幅に下がり、モバイルID数も連動して増加しているが、1Qの競争環境とモバイルID数の増加の要因を教えてほしい。
-
1Qについては、auピタットプランの競争力が貢献したと認識している。市場全体の競争環境は沈静化している中で、auの回線獲得が着実に進捗した点や、アフターフォローなど面においてもお客さま満足度を高めることができたことが、解約率の低下とモバイルID数増加の要因とみている。また、MVNOについては堅調に獲得されているとみており、MNOの方が競争が沈静化したとみている。
-
- グローバルセグメントの1Q営業利益がYOYで倍増している要因と今後の増益トレンドを教えてほしい。
-
ミャンマー事業の決算期変更を含む増益のほか、データセンター事業、モンゴル事業についても増益に寄与したことが要因である。今後については、決算期変更の一時影響のあった1Qのような増加率とはならないものの、着実に増益していくとみている。
質問者3
-
- ライフデザインセグメントが順調に進捗しているが、au経済圏流通総額の中でどのサービスが好調か具体的に教えてほしい。
-
au経済圏流通総額の1Q実績は5,610億円 (YoY+38.5%)、通期見通しは 2兆4,600億円であり、進捗率22.6%と順調に推移している。au経済圏流通総額には、ECや電力などの売上やリテンションに効果があるサービスと、auスマートパスやauかんたん決済など利益に寄与するサービスがあり、これらを両輪として成長を目指していくというのが当社のスタンスである。
具体的には、付加価値ARPA収入と利益に貢献しているのがauスマートパス。特にauスマートパスプレミアム会員の獲得が好調であり、18年6月末で500万会員まで拡大している。auスマートパス全体に占めるauスマートパスプレミアム会員の比率は32%まで上昇し、付加価値ARPA増収を牽引しているとみている。このほか、ECサービスのWowma! やauでんきも計画通りに進捗し、堅調に推移しているとみている。
-
- au解約率について、ここ数年間で最も良い水準に回復しているとみているが、ライフデザインサービスとのバンドルにより、au解約率の低下が顕著になっていると理解してよいか。
-
そのとおり。au経済圏流通総額を牽引している電力やコマース、加えてクレジットカードについては、解約抑止に効果が出ている。このように通信とライフデザインの融合として、これらを組み合わせることにより、au経済圏流通総額を拡大するとともに、au解約率を低下させることは非常に重要だと改めて認識している。
-
- 過去数年でM&Aを実施しており、au側にはリテンション効果はあると思うが、一方で、M&Aをされた企業にとってのシナジー効果は出ているのか?
-
J:COMにおいては、auスマートバリューで固定とモバイルをバンドルすることにより、解約率を抑止するとともに、相互の加入者増に寄与していると考えている。現中期計画でM&Aを実施した企業については、シナジー効果をご説明させていただく機会を設ける必要があると考えている。
質問者4
-
- auスマートパスプレミアムは通常のauスマートパスと比較して月額120円高くなるものの、会員獲得が好調な要因は何か。
-
auスマートパスプレミアムパスには大きな特徴が2つある。1つがauエブリディで、毎日オンライン・オフラインにおいて様々なサービス提供などの特典が受けられる。もう一つがスマートフォンのセキュリティ対策などの安心系サービスを強化している。これらがユーザーに受け入れられている要因とみている。
-
- グローバルセグメントにおける採算性の低い事業の整理とは、具体的にどのような事業で、業績への効果はどれくらいあるのか。
-
1つは米国におけるMVNO事業の縮小。もう一つはレガシー音声系需要の低下に伴う、海外においての音声ホールセールビジネス事業の最適化。売上規模はそれなりにあったが、利益インパクトはほとんどない。
質問者5
-
- 営業キャッシュフローにおける「その他」の変動要因を教えてほしい。また、今後のキャッシュフロー増減において、営業債権の増加を吸収する要因をどのように考えているのか。
-
前期1Qにおいて、auポイント失効に伴う売上の戻しを実施し、営業キャッシュフローにおいてマイナス計上したほか、未払金の影響が主な要因である。今後の見通しについては、割賦債権の増加幅も安定してきており、その他の一時的な影響も特になく、大きく変動することはないとみている。
-
- ライフデザインセグメントの売上において、「その他」がYOYで減少している要因は何か。
-
グループ会社において、売上をグロス計上からネット計上へ変更したためであり、通期の見通しには織り込み済みである。
- 決算説明会
- 決算説明会2025年3月期
- 決算説明会2024年3月期
- 決算説明会2023年3月期
- 決算説明会2022年3月期
- 決算説明会2021年3月期
- 決算説明会2020年3月期
- 決算説明会2019年3月期
- 決算説明会2018年3月期
- 決算説明会2017年3月期
- 決算説明会2016年3月期
- 決算説明会2015年3月期
- 決算説明会2014年3月期
- 決算説明会2013年3月期
- 決算説明会2012年3月期
- 決算説明会2011年3月期
- 決算説明会2010年3月期
- 決算説明会2009年3月期
- 決算説明会2008年3月期
- 決算説明会2007年3月期
- 決算説明会2006年3月期
- 決算説明会2005年3月期
- 決算説明会2004年3月期
- 決算説明会2003年3月期
- 決算説明会2002年3月期
- 決算説明会2001年3月期