2022年3月期第3四半期決算説明会 (決算ハイライト・質疑応答)

日時 2022年1月28日 (金) 17:30-18:30
場所 KDDI本社会議室よりオンライン配信
登壇者 東海林副社長、村本副社長、森専務、吉村常務、最勝寺経営管理本部長、本郷IR室長 (司会)

決算ハイライト

決算説明会の模様

決算説明会では、「22.3期1-3Q 連結業績・各種KPI」と「トピックス」について、副社長の村本より説明しました。

1. 22.3期1-3Q 連結業績・各種KPI

1-3Qの連結売上高は4兆138億円、進捗率は75.0%、連結営業利益は8,746億円、進捗率は83.3%となり、通期予想に対して順調な進捗となっています。

1-3Qの連結営業利益は、モバイル通信料収入と成長領域が貢献し、前年同期比プラス35億円の増益となりました。マルチブランド通信ARPU収入の減少は564億円となった一方、グループMVNO収入とローミング収入が寄与し、モバイル通信料収入はプラス70億円となりました。加えて、ライフデザイン領域とビジネスセグメントの成長領域がプラス168億円の増益となりました。また、3Qでは、引当金減少などに伴う一過性の増益影響もありました。当初より成長領域は、4Qに大きく増益する予想となっており、通期予想に対して順調な進捗です。

グループIDは、3Qで純増に反転し、3,156万契約となり、通期で見ても、3Q累計で4万8千台の純増となりました。モメンタム回復の理由は、マルチブランド戦略の着実な進展です。auは5Gエリアの拡がりとともに、5G端末販売が順調でした。UQ mobileは、上期に開始した自宅セット割やauショップ全店での取り扱いの効果が顕出、povoは9月下旬に開始したpovo2.0「ゼロから、君のやり方で。」により、高アクティブのデジタルネイティブ層を中心に新たな利用が広がっています。5Gの累計販売台数は、5Gエリアの拡大タイミングと新iPhone商戦期が奏功し、12月末で620万台と順調に増加しており、22.3期末には800万台を目指します。また、5Gの一人あたりのモバイルデータトラフィックは4G LTEの2.5倍超となっており、データ需要も拡大しています。

3Qのマルチブランド通信ARPUは、前年同期比マイナス240円の4,200円となりました。ARPUの増減要因として、auに留まっていただける契約者数が想定より多く、5G効果がプラスに貢献した一方、UQ mobileやpovoの契約者増もあり、当初の想定内での推移となっています。通期についても、目標値の4,200円に着地できるようオペレーションしていきます。

成長領域については、ライフデザイン領域の営業利益は1,810億円、通期予想に対する進捗率は72.4%、ビジネスセグメントの営業利益は1,417億円、進捗率は77.0%です。ともに4Qに大きく増益を見込んでおり、通期予想に向けて順調に進捗しています。

ライフデザイン領域のKPIは、コアサービスのお客さま基盤が引き続き順調に拡大しております。「auでんき」等契約数は324万契約、「au PAYカード」会員数は730万会員、「auスマートパスプレミアム」の会員数は1,212万会員となりました。

エネルギー事業の影響については、前期は卸電力市場の価格変動により、1-3Qは調達安による高収益、4Qはコスト高騰による収益悪化とアップダウンの激しい業績推移でした。今期はコストコントロールを目的に、卸電力市場からの調達に対し、地域電力会社等からの安定的な相対電源の調達比率を引き上げました。このような環境のもと、1-3Qは前年同期比減益でしたが、4Qは大きな増益を見込んでおります。

ビジネスセグメントの売上高は、成長をけん引するNEXTコア事業が前年同期比プラス17%の二桁成長となりました。「コーポレートDX」、「ビジネスDX」、「事業基盤サービス」の各事業領域とも着実に業容を拡大しております。引き続き、NEXTコア事業を推進し、IDの拡大やエンゲージメントの向上といったコア事業とのシナジーにより、ビジネスセグメント全体の成長を目指してまいります。

2. トピックス

5Gネットワークは、「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」をスローガンに、生活動線にこだわって、安心・信頼のネットワークを目指していきます。「鉄道路線5G化」のもと、21年度末までにJR、私鉄を含む26路線のエリア化を目指します。加えて、ネットワークの安定運用に向け、運用拠点のDXを強化し、自動化を取り入れた東西2拠点監視で、災害時でもつながる安心を提供してまいります。

OTTパートナーとの連携も引き続き強化していきます。5Gにおける動画サービスの利用意向は着実に上昇しており、そのようなお客さまニーズに対し、エンタメをリードするOTTパートナーのサービスをさらに拡充しました。今後もパートナリングの強みを活かし、お客さまの期待に応えてまいります。

メタバースについては、KDDIは地域に根差した自治体や観光協会等の連携を通じ、約2年にわたりユースケースを蓄積してきました。2021年10月に「バーチャル渋谷」にて開催した「ハロウィーンフェス」は来場者数が延べ50万人超となりました。直近では「バーチャル大阪」も開始し、リアル都市との連携が拡大しています。加えて、メタバースをどなたにでも安心してご利用いただけるよう、ガイドライン策定などを目的に「バーチャルシティコンソーシアム」を発足しました。豊富な実績をベースに、業界の標準化を牽引してまいります。

モビリティ新規事業に関しては、「移動を、感動に変えてゆく。」をコンセプトに、パートナーと共に、「都市」と「地方」のヒト・モノ・コトをつなぎ、社会課題の解決に取り組んでまいります。2021年12月には、半径2キロメートル圏内のちょい乗りサービス「mobi」を、WILLER様と共に提供することを発表しました。移動の自由度向上により地域の移動といった課題解決を図るとともに、外出の機会やコミュニティ交流増加を支援し、地域の活性化へ貢献してまいります。さらに、KDDI本体からのスピンオフベンチャーとして、新会社「KDDIスマートドローン」を設立しました。事業の詳細は2月に発表させていただきます。

コネクティッドも順調に拡がっています。KDDIのグローバル通信プラットフォームは、各国で異なる通信回線を統合管理し、高品質かつ安定した通信を提供していくことが強みです。トヨタ様、スバル様、スズキ様など、国内主要自動車メーカーへの提供が拡大しているほか、展開エリアも、日本に加え、欧州、中国、豪州、北米と世界5地域にまで拡がりました。

グローバルデータセンターの取り組みも推進しています。TELEHOUSEは、レジリエントで高品質なデータセンターに通信事業者、メガクラウドが集積し、強固なエコシステムを構成する高コネクティビティを強みとし、ロンドンでは世界No.1、パリではフランスNo.1の実績です。このような欧州の成功事例を東南アジアにも拡充し、2023年の春にはTELEHOUSE Bangkokを新設予定です。

最後に、自己株式の取得枠を1,500億円から2,000億円に、500億円拡大することを決議しました。

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