2022年3月期決算説明会 (決算ハイライト・質疑応答)
日時 | 2022年5月13日 (金) 17:30-19:00 |
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場所 | KDDIホール (東京都千代田区大手町) |
登壇者 | 髙橋社長、村本副社長、森専務、雨宮常務、吉村常務、明田経営管理本部長、本郷IR部長 (司会) |
決算ハイライト
決算説明会の模様
決算説明会では、「22.3期連結業績」と、25.3期に向けた「新中期経営戦略」について、社長の髙橋より説明しました。
1. 22.3期連結業績
20.3期から22.3期の前中期を通じ、持続的な利益成長と株主還元強化を両立してまいりました。22.3期の売上高は5兆4,467億円と19.3期からのCAGRはプラス2.3%の成長、営業利益は1兆606億円と、値下げ影響はあったものの、CAGRはプラス1.5%の成長となりました。ライフデザイン領域の売上高は1兆4,220億円、CAGRはプラス14.6%と大きく成長しました。ビジネスセグメント売上高は1兆426億円と目標の1兆円を超え、CAGRもプラス5.6%となりました。配当性向は40%超を実現し、EPSは300.03円とCAGRプラス5%の伸びとなりました。
マルチブランド戦略について、グループID数は3,184万と、期初予想の3,180万を超えて順調に推移しました。通信ARPUは4,200円と期初予想通りの着地となり、付加価値ARPUは1,740円とYOYプラス200円と、着実に成長しました。また、5G端末累計販売台数は800万台超と順調に推移しております。
ライフデザイン領域は、主要サービスが大きく伸長し、営業利益は22.3期2,540億円と19.3期からCAGRはプラス20.0%となりました。auPAY会員数は3,700万、うち、auPAYカード会員数は760万とYOYプラス110万となりました。加えて、auでんき等契約数は338万契約、決済・金融取扱高は11.7兆円と、主要サービスが順調に拡大しました。
ビジネスセグメントは、NEXTコア事業が牽引し、営業利益は22.3期1,860億円と、19.3期からCAGRはプラス15.1%となりました。また、DXを推進するNEXTコア事業のビジネスセグメント売上高に占める比率は、22.3期に31.9%となりました。IoT累計回線数は、22.3期2,450万回線とYOYプラス650万回線の増加となり、トップランナーとして確固たる成長となりました。
最後に、KDDIは22.3期末に3Gを停波しました。約20年間にわたり、多くのサービスをご利用いただき、誠にありがとうございました。厳しい環境下において、大きなトラブルなく終了できたことは次につながる成果でした。また、消費電力が嵩むシステムでもあり、環境への取組としても成果です。
2. 新中期経営戦略 (23.3期-25.3期)
KDDIは、事業環境が大きく変化する中、ありたい未来社会を実現するため、「KDDI VISION 2030:『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる。」を新たに掲げました。2030年には、あらゆる産業や生活シーンで付加価値を提供できる存在、「社会を支えるプラットフォーマー」を目指します。これまでは、「通信とライフデザインの融合」により、スマートフォンを中心に非通信分野の成長領域を拡大してきました。新中期では、2030年を見据え「5Gを中核に据えた事業変革」を推進していきます。
新中期経営戦略 (23.3期-25.3期) の位置づけとして、まず、長期的な視点で、社会課題とKDDIグループの経営の重要度を総合的に網羅した「新重要課題 (マテリアリティ)」を策定しました。これをふまえ、サステナビリティ経営を根幹に置き、事業戦略とそれを支える経営基盤の強化を推進していきます。根幹のサステナビリティ経営について、KDDIグループは事業戦略の推進と、経営基盤の強化により、パートナーのみなさまとともに、社会の持続的成長と企業価値の向上を目指します。社会の成長が次の我々の事業戦略に活かされ、そして再び社会に還元される好循環を目指します。
■事業戦略
新中期では事業戦略を「サテライトグロース戦略」と位置づけました。本格化を迎える5Gをセンターに置き、通信事業の進化と、通信を核とした注力領域を拡大していきます。特に5つの注力領域として、[1] DX (デジタルトランスフォーメーション)、[2] 金融、[3] エネルギー、[4] LX (ライフトランスフォーメーション)、[5] 地域共創 (CATV等) を定義し、通信を核としてシナジーを発揮することで、新たな領域の成長を加速します。注力領域の長期的な展望として、DXでは5Gを中核にグループアセットを活用し、事業を通じて人々の暮らしがトランスフォームされていく好循環を目指します。金融ではプラットフォームサービス提供によるBtoBtoX型の事業展開、エネルギーはデータ活用によるVPP事業等の事業展開をしていきます。また、LXはライフデザインの次の形として、ライフスタイルをトランスフォームしていくという思いを込め、5G浸透とテクノロジーの進化で生活体験・行動を革新し、地域共創ではデジタルデバイド解消を推進します。どの領域においても、KDDIの強みである5G、長年培ってきたノウハウやパートナリングを活用します。
成長のカギとなる5Gでは、あらゆるシーンに通信が「溶け込む」ことで、多様なパートナーとともに、新たな価値が生まれる時代を目指します。基盤となるエリア構築は、より多くのお客さまに5Gを快適にご利用いただけるよう、生活動線に沿ってエリアを強化してまいります。また、全国エリアカバーも拡大することで、デジタル田園都市国家構想の政府目標にも貢献してまいります。また、5Gではスタンドアローン (SA) の本格化とともに新たな価値提供の場が拡大します。ネットワークスライシングによりユースケースに応じた安定通信が可能となり、オープン化や仮想化によりネットワーク運用にも進化がもたらされます。諸外国に後れをとっていた5G導入ですが、テクノロジー、利用シーンともに積極的に取入れ、Beyond5Gも見据えてまいります。
5G契約数の浸透率は中期目標として80%を目指し、25.3期の通信ARPU収入の22.3期比増を見込みます。ARPU成長の早期達成のため、ARPUの最大化に取り組みます。KDDIの強みである、パートナリングによるサービス拡充と5Gならではの体験を提供してまいります。エンタメをリードするOTTサービスを、安心のデータ使い放題とともに高精細な映像とリアルタイムなサービスでお届けしてまいります。
■注力領域
[1] DX
注力領域の成長の中心は、DXの「法人事業」です。NEXTコア事業は売上高のCAGR二桁成長を目指し、ビジネスセグメントを通信に次ぐ第二の柱として、営業利益CAGR二桁増益とともに、グループ連結営業利益における比率を約2割規模まで高めていきます。そのために、KDDIの強みを生かし、通信が溶け込む時代に最適な運用管理ノウハウをさらに進化してまいります。グローバルパートナーと長年培った安心の運用・保守管理体制に加え、5GとDXにより、パートナーとともに新たな価値を創造してまいります。将来的には、通信の運用やコンシューマ事業で培ったID管理、決済、データ分析等の豊富なアセットに加え、5Gネットワークスライスによる帯域保証を組み合わせ、業界毎に適したソリューション事例をセットし、お客さま企業のDXを加速してきます。また、国内でのDX成功モデルを、国内外一体となった営業体制をベースに、グローバルにも展開していきます。
[2] 金融事業
金融事業は、主要指標の拡大とともに、売上・営業利益のCAGR二桁成長を目指します。成長ドライバーとなる住宅ローンやクレジットカード会員数を中心に拡大し、加えて、金融グループ内の幅広い機能やサービスの連携・クロスユースを推進していきます。将来的には、auフィナンシャルグループのバンキング・アズ・ア・サービス (BaaS) の提供基盤を非金融事業者様にご利用いただき、その先の顧客や従業員、出店者等へ提供することで、BtoBtoXサービスを展開し、事業領域を拡大します。通信同様、金融サービスが溶け込んでいくことで新たな付加価値の提供を目指します。
[3] エネルギー事業
収益の安定化とお客さま基盤の拡大により、中期において売上高CAGR二桁成長を目指してまいります。新たなカーボンニュートラル関連事業にも進出します。再エネ発電に加え、再エネ拡大による需給バランスの不安定化に対し、VPP事業の推進により需給調整力を強化していきます。
[4] LX
LXでは、5Gの浸透とテクノロジーの進化で生活体験・行動を革新する将来の事業を創出していきます。そのために、Beyond5Gや6G時代の先端テクノロジーとして、ネットワーク、セキュリティ、空間認識・画像解析、AIなど生活者の目線に立ったLXテクノロジーに注力してまいります。LXの価値創出事例の一つであるメタバースでは、ユーザー同士が直接、コンテンツの所有や共有が可能となるWeb3.0時代に向けて、誰もが自分を表現できる空間を創出してまいります。そのほか、ドローンでは無人配送や映像体験拡張など、地域活性化や暮らしを豊かにするサービスを展開し、衛星通信ではスペースX社とのパートナリングにより登山、キャンプ、離島などでも都市水準の通信品質を提供することで、新たな体験の創出に貢献していきます。
[5] 地域共創
地域社会が抱える課題に向き合い、地域共創を実現していきます。中期累計1,500万のデバイド解消に取組みます。
これら注力領域の事業成長により、注力領域の売上高を連結の50%超まで引き上げます。
■経営基盤強化の取組み
まずは人財ファースト企業への変革です。新人事制度、社内DX、働き方改革の三位一体改革の取組みを進化させます。KDDI版ジョブ型人事制度を浸透させ、多様な人財活躍とD&Iを目指します。DXを中心に事業戦略を推進するため、「KDDI DX University」の活用によるプロフェッショナル人財の育成と全社員のDXスキル向上により、注力領域への要員シフトも実行します。
カーボンニュートラルについては、KDDIグループは2022年2月、国際的イニシアチブ「SBTi」によるSBT認定を取得しました。取組みをさらに加速させるべく、カーボンニュートラル達成の目標時期は、データセンターが2026年度、KDDI単体では従来目標を20年前倒し、2030年度に、そして、グループでは2050年度を目指します。省エネの取組みとして5Gエリアの効率的な構築、基地局AI制御、設備共用や、データセンター液浸冷却などに取組んでいきます。
また、KDDIグループの全役員・全従業員は、「KDDIグループ人権方針」を遵守し、サプライチェーン、グローバル事業も含め人権デューデリジェンスを実施し、事業活動における人権尊重を徹底します。さらに、サテライトグロース戦略の推進に伴い、グループ会社が増加し、事業も多様化していく中、グループのリスクマネジメントと、情報セキュリティ体制も強化していきます。
コスト効率化については、技術関連では、5Gエリア構築を加速する中、インフラシェアリング推進や先進技術活用を進め、投資水準の適切なコントロールをしてまいります。また、営業体制の変革、販売チャネルの効率化にも取組み、中期1,000億円規模のコスト効率化を目指します。
キャッシュアロケーションは、持続的な成長に向け、成長投資と株主還元を引き続き強化してまいります。金融を除く営業CFは中期で5兆円規模を目指します。生み出した営業CFを、5G・注力領域への設備投資と戦略的事業投資に優先して配分し、トータル2兆円規模で投資を実施していきます。株主還元については、配当と自己株式取得で中期1.5兆円規模で実施していきます。
■中期経営戦略サマリー
サステナビリティについて、サテライトグロース戦略の推進と、それを支える経営基盤の強化により、パートナーとともに社会の持続的成長と企業価値の向上を目指していきます。
事業成長について、5G推進によるARPU収入増、注力領域の利益成長1,000億円以上、コスト効率化1,000億円規模によって持続的成長を目指します。
財務方針は、5G・注力領域への設備投資と戦略的事業投資を優先、配当性向40%超、機動的な自己株式取得、EPS成長は引続き19.3期対比1.5倍を目指していきます。
不安定な世界情勢をはじめ、事業を取巻く環境が激しく変化する中、事業変革に取組んでまいります。
3. 23.3期連結業績予想
新中期1年目の23.3期連結業績予想について、売上高は5兆5,600億円とYOYプラス2.1%の増収、営業利益は1兆1,000億円とYOYプラス3.7%の増益を目指します。注力領域のビジネスセグメントと金融事業が増益を牽引し、ビジネスセグメント営業利益は2,060億円とYOYプラス10.7%、金融事業は380億円とYOYプラス95.9%を目指します。金融事業は一時的な会計処理影響を含みますが、一時影響除きでもCAGR二桁成長を目指します。
株主還元に関しては、自己株式取得について、2,000億円 (上限) の取得を決議しました。1株当たり配当金については、持続的成長を伴うDPS成長を重視しており、23.3期配当金は135円、21期連続増配を目指します。
質問者1
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- 利益目標について。今回、注力領域で1,000億円の営業増益、コスト削減1,000億円、驚いたのは2年でARPUを戻すと宣言をされていたのでコンシューマーも利益が戻ると考えると、営業利益で1兆3,000億円くらいになるのかと思う。そういう利益水準を見ているのか。2年でARPUを戻すと宣言したのはKDDIだけだが、意気込み、前提を伺いたい。
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社内でずっと両利きの経営をやってきた。新規事業領域だけ伸ばすのではなく、サテライトグロース戦略のセンターである5Gで成長の軌道にもっていかないと事業としての持続的成長はできないだろうと議論しており、5GのARPUをいかに戻すのかに全力を注ぎたい。今期底打ちさせ、約700~800億円の値下げ影響を翌年度にはなんとかプラスにもっていきたいと全社で取り組んでいる。アメリカのベライゾン・コミュニケーションズやAT&Tにしても5GにOTTプレイヤー、ハイパースケーラーとの連携によってしっかり実績を上げていっており、それをロールモデルにしていけば十分に可能性はある。
成長領域はDX、金融、エネルギーの3つを中心に拡げていくという前中期だったが、よりその部分が右肩上がりにいける自信がついてきたので、あらためてサテライトグロース戦略と銘打ってやっていく。25.3期1兆3,000億円まではいかないかもしれないが、少なくとも引き続きEPS1.5倍は目指してやっていこうと考えている。3年終えて営業利益はCAGR1.5%程度の伸びなので、1年遅れくらいのイメージだと思っており、これを何とか縮めていきたいという思いで今回の新規中期経営戦略を作った。ARPUのファクトとして4Gから5Gにプランを移るときにトラフィックが上がること、使い放題MAXプランの比率が上がることがわかっている。現状のお客さまのプラン構成比をみると4Gでのピタットプラン、UQ mobileでのプランSの方が一定数いて、5G移行を推進することでARPUが上がる余地があると思っている。我々からコミュニケーションしてスマートフォンの良さ、利便性をお伝えし、より活用していただくことを進めていきたい。povoでお客さまにコミュニケーションして使っていただくことによって得たノウハウが、au、UQ mobileでも活きてくる。
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- 中期のキャッシュアロケーション方針について。株主還元1.5兆円は単純に計算すると毎年10円増配、毎年2,000億円自己株式取得をして最低線となるが、配当と自己株式取得のバランスについて伺いたい。また、7,000億円の事業投資について、前々回の中期経営計画で5,000億円の予算と、その検証がどうなったのかという過去を踏まえて7,000億円をどうみているか。これら全部やっても1兆円程度余るが、これをどう使うのか。
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株主還元についてはご質問いただいた見立てで大きく相違ない。40%超の配当性向、OP成長からある程度計算でき、残りは自己株式取得というイメージになると思う。キャッシュアロケーション5兆円からの引き算で1兆円くらい残るという点については、5兆円規模は正確には4.7兆円くらいとみて、IFRS16号関連のリースの返済などが数千億円入っているということでご理解いただきたい。M&Aは、前回、予算のような形にして評判が悪かった。予算化するつもりはなく、キャピタルアロケーション上7,000億円程度を成長領域の戦略的事業投資に使っていきたく、DX、金融、エネルギー、加えてLXにフォーカスを当てていく。無駄な予算化を達成するための投資はしない。良い案件があればこの範囲で投資していきたい。
質問者2
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- ARPUが中期的に反転する兆しが見えていて、そのような計画を立てているのか。22.3期4QにARPUが低下し、4Qとの比較で新年度のARPUは下がらないようにも見え、ARPUの動きで特殊要因があれば教えてほしい。新年度のARPUはQ毎にどのように推移していくのか伺いたい。
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22.3期4Qの特殊要因としてアクセスチャージの精算が入っているので下がりが大きく見えるかもしれないが、それを除けばおかしな水準ではない。ARPUを下げ止めることが一番大事と考えていて、今年度の1Qで下がるというより、そろそろ横ばいに移っていって、年度末までには上向きにさせる動きにしていきたい。
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- 低料金ブランドの方に移り、昨年春の値下げ影響は秋のiPhone発売ごろまでは深まっていく。今期の値下げ影響を少しブレイクダウンして教えてほしい。
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具体的な数字は言えないが、ブランドごとのARPUはそう大きく変動しておらず、ブランド間移行の影響が色濃く出ていると見ていて、ブランド間移行が収まりつつあるので下落は止まってくると思う。4Gから5Gに移行していただくことによってブランドごとのARPUをしっかり下げ止め、反転させたいと考えている。
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- 新中期経営戦略プレゼンテーションスライドP.35のコスト効率化について、1,000億のコスト削減を目指すとのことだが、設備投資は今期微増の計画になっている。投資水準の適切なコントロールで減らすということだが、ソフトバンクさんは今年で5Gを一巡させ来期の設備投資を思い切り減らすといっており、そのように設備投資を減らす計画をもとにインフラコストの削減をみているのか。設備投資の見通しも合わせて教えてほしい。
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基本的に設備投資を減らすつもりはなく今の水準をキープしていくつもり。中期1,000億円のコスト効率化のところは、半分くらいが3G停波関連、営業コストの削減が残りの半分弱。営業コストは構造改革や事業の共通コストの削減など色々ある。
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- 今期予定している3G停波による800億円のコスト削減とは別か。
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22.3期と25.3期の3年間の比較で1,000億円の削減の計画という中、3G停波による500億円を見込んでいる。営業費用については3G関連で前期300億円程度使っているが、この中期を見通した際、他社が3G停波を迎えるときに積極的な販促費用として使用する可能性もあり、減る見立てにはしていない。
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- 楽天ローミング収入は来期以降の減収には含んでいるか。
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もちろん入っている。今期は500億円程度マイナスになるが、ゼロにすぐになるのではなく、段階的に落ちていくイメージ。
質問者3
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- 注力領域の解説をいただきたい。金融は現状の利益率は既存の通信に比べるとあまり高くなく、今期から大きく伸びていくのは住宅ローンなどに関連するのかもしれないが、どのような収益性の変化を起こし、マーケットサイズにおいてどのようなプレゼンスになるのか。また、LXではメタバースなどバズワードになっていて今後伸びると思うが、KDDIがどのように収益を稼ぎどのような姿になっていくのか。
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金融については、昨年来、住宅ローン、クレジットカードが伸びており、ここが中心になっていく。グループに銀行があるのが大きい。au PAYのQRコード決済はかなりのお客さまにお使いいただいており、ここを入り口とし銀行やカードからチャージしていただき、銀行と証券の連携などの金融サービスに拡げていくことで、カードやローンの周りに色々積みあがっていく形で利益が加速していく。
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- 例えばPayPayはすごく伸びているが販促をかけ利益が出ていない状況だが、au PAYは利益がでているのか、マーケティングコストはどうかなど、対PayPayでどう考えているか。
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au PAYだけで大きな利益が出ているわけではないが、おそらくPayPayと比べて大きくロスを出すようなオペレーションはしていない。一番の大きな違いは、au、UQ mobileといったKDDIのお客さまに非常にメリットのあるようなプロモーションをかけていくことで、膨大なプロモーションコストではなく、それほど費用をかけず効果の出るようなオペレーションをしている。
LXについてはまだイメージでしかないところもあるが、ライフデザインの次の章にいくということでライフトランスフォーメーションとした。実際に世の中ではWeb3といって中央集権型から分散型と言われているところに本当に行くかはわからないものの、先鞭をつけておきたい。NFTや、NFTを利用できるメタバースの取組みなど、どれだけの収益性がでるかはわからないが、この中期に取組みたい。それ以外にドローン、スペースXの取組みなどもライフスタイルをトランスフォーメーションするということで含まれる。どれだけの利益を生むかは中期経営戦略には大きく入れていないが、ワクワクする分野として取り組んでいく宣言として捉えていただきたい。
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- IoTの累計回線数も順調に伸びる計画で、車の販売台数を考えるとこのくらい行くだろうと思う。収益の上がり方はこれまでとかわり加速していくのか。
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回線数については半導体などの問題もあり、自動車を中心に生産台数、販売台数に係る影響はあると思う。一方、ガスメーターなどの数が伸びており、インフラ系でIoTを付ける分野が拡がってきている。前回も申し上げたが、利益が出るようになってきており、次への投資もしている中、一定の利益率となってきている。IoTがこれからDXのベースになっていく。
質問者4
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- 中期経営戦略プレゼンテーションスライドP.43の今期の連結営業利益増減要因分析について、23.3期予想の「その他」300~400億円にはどのようなファクターが入っているのか。22.3期4Qのライフデザイン領域の売上の伸びが強いが、特殊要因があったのか、新年度に持続するようなファクターはあるのか伺いたい。
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対前期でみたときにマーケティングコストが落ちる。前年度はau PAY関連でいろいろなお客さまに使っていただくためのコスト投下をしている。また、この商戦期にかなり端末をお安く買っていただくためのコストを3月にかなり使いIDを増やした。ここは今期セーブしていきコスト効率化を見込んでいる。
22.3期4Qにライフデザイン領域の売上で、一番伸びたのはauでんき。季節柄、auでんきの売り上げが大きくなるためこれがかなり効いている。
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