2006年10月 決算社長会見
日時 | 2006年10月20日 (金) 15:00~16:00 |
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場所 | 東海大学校友会館 阿蘇の間 |
発表案件 | 2007年3月期中間決算について |
決算関連
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- 上期で、通期営業利益の72.2%を達成しているにもかかわらず、通期予想を修正しない理由は。下期にMNPでお客さま獲得を見込んでいるからか。
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MNPの影響が見極められていないため、お客さま獲得の見通しを修正しておらず、通期予想も据え置いている。
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- 設備投資が上期39.2%に留まっている理由は。
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例年、期末での竣工が多い傾向となっており、設備投資は予定どおり進行している。
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- 固定通信事業について、上期は赤字が前期よりも減少しているのに、下期は前期並みの赤字を予想している理由は。
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上期は、ひかりoneの拡販が遅れたことなどにより、FTTHの契約獲得が予想を下回り、赤字が減少した。下期は、FTTHの契約を獲得していくので、赤字が拡大することになる。
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- FTTHの獲得で赤字が増加するが、来年度以降、固定事業は黒字化するのか。
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メタルプラスについては、来年度黒字化できると考えている。一方、FTTHについては来年度以降、販売を拡大していくので、赤字は増加する。
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- 東京電力との事業統合の影響を決算にどのように取り込むのか。
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事業統合は来年1月1日となるので、決算への反映は今期第4四半期からとなる。
今後、統合準備委員会で精査し、第3四半期決算発表時にお知らせしたい。
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- 今後のARPUの見通しは。
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WINを利用するお客さま層の裾野が拡大することにより、WIN単独のARPUは下がる傾向となる。その一方、1XからWINへのお客さまの移行はARPUの上昇をもたらす。
また、MY割や無期限くりこしはARPUを減少させるし、お客さまの音声利用も若干減少している。
MNP
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- auは音楽コンテンツを最大武器としているが、価格競争となった場合は音楽だけでは厳しいのではないか。音楽に力を入れてきた成果と価格競争に対する姿勢は。
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auはシステムをアップグレードしてダウンロードが早くなった結果、お客さまに提供できる良いサービスとして着うた・着うたフルをいち早く提供した。また、LISMOで、音楽とPCやブロードバンドと連携したり、ヤマハさまにお願いした音源チップの導入で音質向上を追及し、音楽性を高めてきた。
当社から価格競争を行うつもりはなく、サービスやコンテンツの魅力を高めて、お客さま満足を上げていく。
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- MNPの事前予約の状況は。
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ほぼ想定どおりの状況であるが、具体的な数字は差し控える。
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- 事前予約の状況を踏まえて、業界全体でMNPによるお客さまのキャリア変更規模をどのように予想するのか。
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MNPは今後も継続するものであるため、短期的な変更規模を論じても意味はない。
長期的に見れば、現状の純増数に比して相当規模でお客さまがキャリアを変更すると考えている。
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- 事前予約の状況を踏まえて、改めてMNPに対する姿勢を伺いたい。
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MNPは当社にとって大きなチャンスと考えている。若年層のお客さまだけでなくビジネスマンや法人契約もMNPで当社に移行していただきたいと考えている。
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- 他社のMNPに対する動向をどう評価しているか。
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お互いに他社にあって自社になかったサービスを導入する動きとなっているが、音楽については、auが他社を一歩先んじている。
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- 利用者はMNPが導入されることで、料金値下げを期待しているが、料金についての施策はどのように考えているのか。
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MNPの導入が決まってから、すでにMY割や無期限くりこしなどを導入している。
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- 下期はMNP対策として販売促進費を増加するのか。
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コミッション単価を増加させる予定はない。広告宣伝については十分実施する。
携帯端末
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- 端末価格についての施策は。
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WINの構成比が上がっているが、KCP (KDDI Common Platform) などコスト削減の取り組みにより、当社の端末価格は下がっている。今後も端末は高機能化していくが、統合プラットフォームの導入などでコスト削減を図るので、当社の端末購入コストは上昇しない。また、販売促進費についても変更する考えはないので、端末の販売価格は大きく変動することはないだろう。
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- 今年度内の端末投入計画は。
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お客さまのニーズがバラエティに富んできているため、お客さまのニーズにこたえるため、端末機種が増加するのは当然のことである。
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- auはスマートフォンを導入していないが、今後の計画は。
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スマートフォンのマーケットはニッチと考えており、メインマーケットである携帯端末に注力していく。ただし、スマートフォンにも一定のニーズはあるので、具体的な計画は未定だが、検討は進めている。
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- ソフトバンクがiPodとのセット販売や割賦販売など新しい販売方法を導入しているが、新たな販売方法導入の予定はあるのか。
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TCS (Total Customer Satisfaction) の観点から、当社のパートナーである販売店とWIN-WINの関係を維持することが重要だと考えている。
販売方法を変えることは販売店に大きな影響を与えるので、ビジネスモデルが変わらない限り、販売方法は変更しない。
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- 色数や薄さを特色とした他社に対するauの端末のアドバンテージは何か。
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音楽についてアドバンテージを確保しており、その他のサービス競争でも常に一歩先を行く。
当社はお客さまのセグメントによってニーズに適した色や機種を定めて在庫切れが発生しないよう端末を販売しており、色・機種が多くてもお客さまに確実に端末が販売できなくては意味がない。
また、薄型端末についても、単に薄いだけでなく、強化ガラスを使用するなどして、品質・強度を確保した端末を提供しており、今後はさらに薄型の端末も提供していく。
そのほか
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- グーグルとの提携により、検索数が増加したとのことだが、今後の見通しは。
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検索も増加したが、最も大きなメリットはアドワーズ広告の売り上げが増加したことである。
アドワーズ広告は、今後も増加すると想定している。
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- ワンセグについての取り組み方針は。
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今後、通信と放送の融合は進むと考えており、当社はFMBC (Fixed Mobile and Broadcast Convergence) として、積極的に取り組んでいる。
特にワンセグの活用は、災害時に有効だと考えている。
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- ワンセグは標準搭載していくのか。
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チップのコストも減少しつつあり、お客さまの要望が強ければ、標準搭載となる可能性はある。