2009年7月 決算社長会見

日時 2009年7月23日 (木) 15:00~16:00
場所 経団連会館 ダイアモンドルーム南 (402号室)
発表案件 2010年3月期第1四半期決算について

決算

競争政策

  • 接続ルールの報告書案が審議されているが、携帯電話の接続ルールが事業者間の競争にどのような影響を与えると考えているのか。
    ルールは事業者間の競争の中で決まっていくべきものであり、事業者間で競争が行なわれているのであれば、行政がルールを定めるべきではないというのが、KDDIの基本的な考えである。
    接続料金については、各社の考えにもよるが、KDDIは接続料金で利益を得る考えはなく、発着双方向の接続があるので、直接的に競争に影響しないと考えている。
  • NTTとISP間のIPV6接続問題に関するKDDIの見解を聞きたい。
    IPV6接続問題は、NGNの問題そのものである。NGNをクローズドネットワークとしてしまったことが問題で、ネットワークのオープン/クローズドの問題を議論することなく、現状のNGNの在り方ありきで、IPV6問題を議論していること自体が問題であると考えている。
    アクセス部分は、電話系・データ系・IP系のすべてのサービスで使用するものであり、かつ、お客さまが専有する部分である。しかし、NGNではアクセス部分まで一体でクローズにしている。したがって、IPV6の問題というより、NGNそのものの在り方を議論する必要がある。
    NGNについて、本質的な問題が議論されないまま、既成事実として進んでしまっていることが問題である。

    NTTは日本の情報通信のリーディングカンパニーであり、日本や業界の発展に資するような今後のネットワークの在り方を自ら示すべきである。
    その一例がユニバーサルサービスであり、NTTは、ユニバーサルサービスのコストを出すだけではなく、ユニバーサルサービスを今後どうしていくのかを示すべきである。

    1985年の通信自由化以来、競争によって、通信料金は下がり、携帯電話も普及したため、国民の皆さまは現状に問題点を感じていない可能性があるが、その現状は、競争の結果にもたらされたものであることに理解を得る必要がある。

  • 選挙が予定されているが、次の政権に望む通信政策は。
    今年はNTTの再編10年、来年は通信の自由化25年にあたる。これを契機に、これまでの通信政策によって何が起こり、何が問題として残っているのかを検証してほしい。
    通信政策をPDCAのサイクルにのっとって検証し、その上で、今後の通信政策を検討していただき、それによってNTTの在り方を考えるべきである。

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