2011年7月 決算社長会見
日時 | 2011年7月25日 (月) 15:00~15:40 |
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場所 | KDDIホール (KDDI大手町ビル 2階) |
発表案件 | 2012年3月期第1四半期決算について |
決算
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- 営業利益の進捗が通期見通しに対して29.5%となり、この結果には満足しているとのことだが、移動通信事業は、第1四半期では減収減益である。どのような点で、今回の決算の結果を評価しているのか。
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現在は、まだシンプルプランへの移行段階にあるため、ARPUが減少することは織り込み済みであり、計画からすると順調に推移している。また、単純な業績だけではなく、auのモメンタム (勢い) 回復という意味で4つのKPI (主要指標) の第1四半期目標はほぼ達成している。
強いて挙げれば4つのKPIのうち、携帯電話のデータAPRUはもう少し増加させたかったが、震災によるスマートフォン調達の遅れの影響を差し引けばオンラインだ。
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- 固定通信事業は、FTTHの契約獲得が通期見通しに対して17%と低いが、営業利益は非常に改善している。これは費用削減の効果か。
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固定通信事業も震災の影響を受けたが、6月以降は回復しつつあるので、第2四半期以降、順調に推移する見込みだ。
固定通信事業は、コスト削減だけではなく、FTTHの契約獲得や機器販売などの法人向けの附帯事業でも売上を伸ばしている。
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- 今期、スマートフォンの販売台数を今期の端末総販売台数の33%である400万台としているが、第1四半期の結果を受けて、通期では見込みを上回る可能性があると見ているのか。
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第1四半期のスマートフォン販売台数は計画よりも若干少ないが、期初見込みの400万台は達成可能と見ている。まだ、第1四半期なので確たることは言えないが、気持ちとしては期初見込みを上回りたい。
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- 新800MHz帯非対応端末の巻き取りに要する総費用はどの程度となる見込みか。
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2011年3月期で約700億円、今期も約700億円を見込んでおり、第1四半期は順調に移行が進んでいる。来期は、7月の期限までに最後の60万台程度の移行を進める予定であり、関連費用については今期と来期の移行台数から推測願いたい。
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- KDDIの携帯電話の「毎月割」割引額は1,700円~2,000円前後。一方ドコモは1,000円程度と両者間で差があるが、どういう考えに基づいているのか。
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営業戦略として割引額を決めており、割引額を増やせばそれだけ利益の前倒し効果があるが、現在は計画通り進捗しており問題はない。
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- 固定通信事業の営業損益が改善しているが、NTT接続料改定の影響はどれくらいあったのか。今後もNTT接続料改定による改善が見込めるのか。
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接続料の削減を含め、この第1四半期は前年同期比較で通信設備使用料が約25億円減少しているが、固定通信事業の業績改善には、接続料の減少よりも減価償却費などネットワークスリム化に伴うコスト削減が寄与したところが一番大きな要因だ。
au事業
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- au Wi-Fi SPOTを導入開始して約1ヶ月が経過したが、現時点のデータトラヒックのオフロードの効果と年度末に10万スポットの設置が完了した際のオフロード効果の見込みを聞きたい。
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まだスタートしたばかりなので、開示できる具体的な数値がないが、今後のスマートフォンの増加を考慮すると、Wi-FiやWiMAXなど含め、今期末で2~3割、2015年末には半分程度のデータトラヒックをオフロードする必要があると考えている。
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- LTEの1.5GHzでの展開はいつ頃開始する予定か。
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LTEについては、800MHz帯で全国をカバーし、高トラヒックエリアに1.5GHz帯をオーバーレイする。LTEを提供開始する2012年12月に、1.5GHz帯についても利用を開始する。