2012年1月 決算社長会見
日時 | 2012年1月26日 (木) 15:00~16:00 |
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場所 | KDDIホール (KDDI大手町ビル 2階) |
発表案件 | 2012年3月期第3四半期決算について |
決算
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- iPhoneはアンドロイド端末よりも端末販売による粗利は小さいと見ているが、iPhone導入による足元の業績影響を教えて欲しい。
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利益面ではアンドロイド端末よりもiPhoneの方が若干低いが、きちんと粗利は得ている。新規契約比率がiPhoneのほうがアンドロイド端末よりも約10%高いので、総合的には業績にiPhoneの方が大きくプラスの効果を与えている。また、解約率の低下など、ファンダメンタルにもプラスの影響が出ている。
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- 販売手数料が第3四半期に増加しているのはiPhone投入の影響なのか。
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若干の影響はある。
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- 過去最低の解約率を達成できた要因は何か。
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スマートフォンの投入が他社より出遅れたが、ラインナップが揃って、急速にその効果が出たためだ。
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- ARPUの通期見通しを引き下げた理由は。
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期初に強めに見込んでいた分の補正。内訳では、音声ARPUは変更していないが、データARPUを期初から60円減少させている。
コンシューマのデータARPUはインラインで推移しているが、法人のスマホシフトが遅れていることが原因だ。
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- 固定系アクセス回線数の通期契約見込みを期初予想から引き下げた理由は。
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契約数の見直しは、東日本大震災の影響を考慮したためである。
第3四半期ではしっかりと契約を獲得できており、FTTHのカバーエリアを全国70%に拡大しながら、3M戦略を本格展開して第4四半期も更に契約を獲得していく。
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- 移動通信事業が増益に転ずるタイミングはいつか。
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具体的なタイミングは、現在計画を策定段階であるため申し上げられないが、ARPUの変化による影響が大きい。また、今後の3M戦略やスマートパスポートの展開状況にも影響を受ける。
データARPUはスマートフォンシフトに伴って増加する。一方、音声ARPUの減少は、毎月割とシンプルコースへの移行による影響が大きく、第3四半期のシンプルコースへの移行による減少影響は前年同期比で▲190円となっているが、シンプルコースの契約率は2011年12月で82%となっているので、まもなく移行は落ち着くとみている。
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- 3M戦略の利益への貢献をどう見込んでいるのか。
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当然、貢献する。来期には効果が出ると考えている。
西東京障害
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- KDDIで、1月25日23時33分から26日3時3分の間に発生した通信障害について説明して欲しい
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ご迷惑をおかけして、大変申し訳ない。
固定系ネットワークの伝送設備の故障によって、障害が発生した。
固定系の通信サービスと、移動通信事業では旧800MHzの周波数帯に対応していない携帯機種で利用しづらい状況が発生した。具体的な対象は、htc EVO WiMAX ISW11HT、HTC EVO 3D ISW12HT、MOTOROLA PHOTON(TM) ISW11M、iPhone、Wi-Fi WALKER DATA08W、AQUOS PHONE IS14SH、ARROWS ES IS12Fの7機種。携帯基地局は40局程度が影響を受けた。
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- 伝送設備の故障原因は。
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伝送装置の中で動作しているカードのデータが不具合になった。
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- 通信量の増加が原因か。
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ハードウェアの障害であり、通信量増加が原因ではない。
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- 1月25日に発生したNTTドコモの障害についてはどう考えているのか。
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他社の障害については、分からない。
その他
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- 携帯電話の純増数が指標としての意味を失いつつあるとの声があるが、他の適切な指標はどのようなものだと考えているのか。
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電気通信事業者協会において検討されるので、その結果に従う。
分かりやすい純増数の内訳を示したら良いのではないかといった思いはある。
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- スマートフォンの法人市場における動向を教えて欲しい。
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一般的には、セキュリティ等の課題があるため、法人市場はコンシューマの市場に遅れて立ち上がってくる。また、想定よりもタブレットの利用率も高く、4~6割の利用がある。
1月25日に発表したスマートバリューfor Business、セキュリティのサービスをセットにしたベーシックパックを法人向けに投入し、法人市場で本格展開する。
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- 法人市場全般をどのように評価しているのか。
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コンシューマと比較して、法人のスマートフォン利用比率は低く、大手企業はまだ導入していない。今後の拡大が期待できる市場と見ており、早期に立ち上がるのではないかと楽観的に見通している。