現行のユニバーサルサービスは、レガシーな固定電話の基本料、公衆電話などが対象になっている。今後の議論として、携帯電話の方がローコストで提供できるローカル地域に固定電話をどうしても提供する必要があるのか、また、メタルプラスのようなIP電話で代用することができないのか、など、コストの観点も踏まえてユニバーサルサービスを再定義する必要があると考える。ローカル地域に固定電話が必要とされ、NTT東西が開示する赤字額が認められる現行の制度では、NTT東西にネットワークを進化させ、コストを下げるインセンティブが働かず、レガシーなサービスを国民負担で維持する方向に進んでしまう懸念がある。見直しの際はこの点についてきちんと議論したい。