2011年4月 決算社長会見
日時 | 2011年4月25日 (月) 15:00~16:00 |
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場所 | KDDIホール (KDDI大手町ビル 2階) |
発表案件 |
決算
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- 2011年3月期の固定通信事業の営業利益が、期初見込みの100億円を大きく超えた要因は。
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経営のコミットメントとして、期初から徹底的にコスト削減を含めて黒字化に取り組んだ結果である。
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- 震災対応として、2012年3月期の設備投資をどのくらい見込んでいるのか。
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通常のネットワーク強化に加えて、震災の教訓を生かした強化を行なうこととして、約200億円の追加の設備投資を見込んでいる。
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- 追加投資200億円の具体的な内訳は。新しい携帯電話基地局を建設するのか。
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新しい携帯電話基地局の建設や、JIHを増強するなど、東日本大震災の教訓を生かしてネットワークを強化する設備投資を約200億円行う。
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- 2012年3月期で、震災対応のコストを総額ではどれくらい見込んでいるのか。
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通話料・基本料などの減額による売上の減少が、今後も発生する。また、下期にも設備投資が見込まれるが、いずれも大きな額とはならない予定。
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- 海底ケーブルの修理費用なども発生するのか。
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仙台でり障した海底ケーブルの費用については、2011年3月期で計上済みである。今後、新たに建設するものは、2012年3月期の計上になる。
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- 2012年3月期はスマートフォンに力を入れるということだが、年間販売見込みが400万台というのは控え目ではないのか。
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今期発売する携帯電話の機種数としては、おおよそ半数をスマートフォンとする予定だが、スマートフォンを選択されるお客さまの比率は約33%とみている。スマートフォンの販売によりARPUを向上し、増収を目指す。
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- 400万台の法人とコンシューマの内訳はどのようになっているのか。
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正確な比率は差し控えるが、ほとんどがコンシューマである。
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- マルチネットワークはWi-Fiを活用するようだが、費用は固定通信事業に計上されるのか。2012年3月期ではどれくらいの規模を見込んでいるのか。
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Wi-Fiの費用は今期から移動通信事業に計上されるが、具体的な規模については差し控える。
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- 2012年3月期はUQコミュニケーションズ (以下UQ) との連携を強化するとのことだが、UQの今期末目標200万契約のうち、KDDIとの連携によって増加する契約数はどれくらいなのか。
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UQのシングル利用での契約と、KDDIとの連携による契約の合計で今期末200万契約を目標としているが、内訳については営業戦略上の観点から差し控えさせていただく。
中期的事業方向性
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- 中期的事業方向性におけるグローバル戦略の定量的な目標は。
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グローバル戦略では、新規事業として、新興国やアジアでインターネットやコンテンツなどのコンシューマビジネスに力を入れていく。2010年度約1,600億円の海外事業売上を、2015年度には倍増させたい。
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- LTEの設備投資を、2015年3月期までの累計基地局ベースで3,000億円まで抑制するということだが、その理由は。
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累計で5,150億円行う予定としていたLTEの設備投資を、固定ネットワークへデータをオフロードすることにより、建設する基地局を効率化して設備投資を3,000億円へ修正する。
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- LTEのエリアや基地局を減らすということか。
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エリア展開やエリアカバーは、当初の計画どおりのスピードで実施する。スマートフォンでご利用いただく大量のデータを、Wi-Fiなどを通じてFTTHなどの固定網にオフロードすることによって、基地局設置の密度を下げる。
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- LTEの投資を抑制する分、固定網への投資を増やすのか。
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固定網への投資が増えることにはなるが、データを固定網へオフロードしても、固定回線が大きく増えることにはならないので、大きな影響ではない。
東日本大震災
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- 東日本大震災の影響により、部材が調達できず市場投入が遅れるなど、スマートフォン販売への影響はあるのか。
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細かなレベルでの影響はあるが、夏の商戦期には大きな影響はない見込みだ。
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- 携帯電話の夏モデル発表会を中止する事業者もあるが、KDDIのスタンスは。
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予定どおり5月に開催する。
夏季停電対策
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- 夏季停電に対してどのような対策を検討しているのか。
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月末に政府が示すと想定されている節電のガイドラインの内容を踏まえて検討する。
電気通信事業では、電力のほとんどをネットワークセンターや携帯電話基地局で使用しているので、削減の余地は小さい。KDDIの場合、オフィスでの電力使用比率は8%程度となっているが、従来から導入されている夏季2週間の休暇推奨期間の徹底などを行い、オフィスでの使用電力については最低でも20%は削減していきたい。
東京電力
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- 東京電力が保有するKDDI株式を売却するとの報道がなされているが、東京電力からKDDIに対して何らかの打診はあったのか。KDDIでは、株式売却に対して現在どのような対応を検討しているのか。
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株式の発行体である当社は、株主の当社株式の売却についてコメントする立場には無く、東京電力から売却の打診は受けていないので、具体的な検討は行なっていない。
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- 仮に、東京電力がKDDI株式を売却する場合にはどのように対応するのか。
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仮定の質問にはお答えできない。
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- 東京電力会長の勝俣氏が、KDDIの社外取締役を退任する経緯は。本人からの申し出なのか。
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KDDIの取締役は全員が6月に改選となるところ、東京電力の復旧活動にご専念なさるということで、KDDIの社外取締役候補として推薦しないこととなった。
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- 勝俣氏の退任によって、KDDIと東京電力の事業関係に変化はあるのか。
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KDDIと東京電力は、通信事業に関する包括的な関係を結んでおり、勝俣氏が退任してもこの関係には影響はない。
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- 後任の社外取締役を東京電力から迎える予定はあるのか。
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現時点では何も決まっていない。