2014年4月 決算社長会見
日時 | 2014年4月30日 (水) 15:00~15:45 |
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場所 | KDDIホール |
発表案件 | 2014年3月期決算発表について |
決算関連
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- 今年度のau純増数265万の根拠は。
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au契約数 (データ専用端末、タブレット、モジュール除く) におけるスマートフォン浸透率が49%まで3月末で到達しており、各社との競争環境もあるため、純増に占めるスマートフォンの割合は低下していくと見ている。一方、タブレット、ルータ等は前期の純増数よりも増加を見込んでおり、今年度au純増数は合計で265万としている。
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- 今年度におけるドコモのiPhone導入の影響をどう考えているか。
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すでに半年にわたり3社でiPhoneを中心に戦っているので、今年度もそれほど大きな変化はないと思っている。
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- 2015年3月期の増収増益予想の要因は。
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パーソナルセグメントにおけるモバイル、固定の通信料収入増が大きな要因となっている。
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- 今年度のauスマートバリューの影響は。
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ひきつづき好調で、今年度末にはモバイルは908万契約、固定は454万契約となることを見込んでいる。
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- キャッシュバックの鎮静化に伴い、今後MNPの戦略、動向に影響があるのか。
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4月のMNP純増数の数値をみると3社の競争環境にそれ程変化はないと思っているが、4月の総販売台数は1割減となっている。今後についても昨年度並みではないかと想定している。
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- スマートフォンの販売は今後どうなるのか。
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スマートフォン販売は多少落ちている。年度の総販売台数については、タブレット等のマルチデバイス化が進み、1,050万台レベルで昨年度と同程度になると思っている。
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- ARPU反転は何四半期ぶりか。
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前年同期比で44四半期ぶり (11年ぶり)
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- ARPUの算出方法を今期より変えたが、その変更の背景は。
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フィーチャーフォン/スマートフォンはひとり1台所有するが、タブレットやルータは基本的に2台目の所有となっている。よりIDの考え方に近いのはスマートフォン+フィーチャーフォンという理解なので、より実態に近づけるためにARPUの算出方法を変更した。
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- 毎月割の適用水準は今後どうなるのか。
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au通信ARPUに対する割引の影響額は、毎月割とauスマートバリューの割引を合わせたもの。これらは、2014年3月期は940円、2015年3月期は1,040円のマイナス影響となっている。
今後の戦略等
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- スマートフォンの浸透が進み、スマートフォンシフトのペースが鈍化してきているが、今年度はどのようにスマートフォンへの買い替えを促進させていくのか。
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スマートフォン浸透率が49%まで進み、今年の4月からは消費増税やキャッシュバック沈静化の影響もあり、スマートフォンへのシフトが多少落ちてきている。このような状況の中、今年度はさまざまなサービスを出していきたいと考えており、価格訴求ではなく価値訴求でお客さまに魅力的なサービス・商品を提供することを通じてスマートフォンの販売を伸ばしていきたい。
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- ユーザのマルチデバイス化をどのようにして促進していくのか。
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個人が複数のデバイスを持てるような環境を整えたい。昨年始めたデータシェアプランではスマートフォンとタブレットのセット利用を低額の月額料金で提供している。また、こちらが本命になると思うが、魅力的なデバイスの提供とデバイスを複数所有した際のユースケースを訴求することにより、お客さまのマルチデバイス化を進めていきたいと考えている。
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- ドコモがVoLTEや"かけ放題"を導入してくるが、KDDIはどのように考えているか。また、その対抗策は。
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(ドコモの発表内容については) それほど驚いてはいない。どちらかというと、(ドコモの料金施策について) お客さまがどのように思っているかの方が気になっており、もう少し様子をみていきたい。対抗策については、我々の考え方でいいと思うタイミングで価値訴求を行っていきたい。VoLTEは今年度中に開始する。
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- ソフトバンクがTポイントとの業務提携を発表したが、ポイントエコシステムとして業界最大手のソフトバンク/Tポイント連合に対して、au WALLETは勝てるのか。KDDIの優位性は。
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au WALLETとソフトバンク/Tポイントとの差別化については、あまり比較対象とは考えていない。au WALLETはプリペイド型電子マネーであり、小銭も不要なため、現在急速に利用が伸びている市場。クレジットカードは誰でも持てるわけではないし、電子マネーは使い勝手が悪い等の課題があり、それらの課題を解決するものとしてau WALLETがある。
また、au WALLETは電子マネーサービスに加え、(Tポイント等の) ポイントがさらに貯まる構造であり、それぞれのポイントカードとどちらかを選ぶのではなく (ポイントの) ダブル取りという構造となっているため、Tポイント等との競合というよりも、新たな電子マネーサービスになっている。
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- 日本では、タブレット市場が北米市場ほど伸びていないが、なぜか。また、今年度どのようにタブレットの販売を増やすのか。
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日本でも普及期 (キャズム越え) に入りつつあると認識している。米国はタブレットの方が伸びているが、韓国では大画面スマートフォンの方が流行っている。日本の市場がどちらに行くかは、結論づけるのはまだ早いので、両睨みでやっていく必要があると思っている。