2015年11月 決算社長会見
日時 | 2015年11月5日 (木) 15:00~16:00 |
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場所 | KDDIホール |
発表案件 | 2016年3月期第2四半期決算発表について |
質疑応答
au
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- auの上期の純増数と、契約数が伸びている理由は?
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上期の純増数は、パーソナルで95万、連結では117万だが、フィーチャーフォンやスマートフォンの純増がだんだん伸びなくなり、タブレットやモバイルルーターなど、一人が複数端末もつことが全体のID (契約数) の伸びを支えている状況。デバイス毎の内訳は非開示の為、ご容赦いただきたい。
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- スーパーカケホの狙いと収支影響は?
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決算プレゼンテーション資料のスライド8 (モバイル料金プラン) のように、当社の料金設定は、セグメントアプローチをとっている。これまでは音声が従量制で、データが7GBまで使い放題のプラン (LTEフラット)、また一番下の2GBプランは音声がかけ放題で、データが段階的なプラン (デジラ) を提供してきた。スーパーカケホを導入した背景としては、この2種類の料金プランの間があってもいいのではないかと考えたからである。音声通話のかけ放題は1回5分までだが、90%の方がこの中に入る。データ定額の容量を2GBからなぜ対応しなかったのかという声もあるが、他社は5GBから設定している中、当社はがんばってより安い3GBを導入したというのが本音。お客様の使い方に合わせた料金を作っていきたいというのが主旨。スーパーカケホの上期までの業績影響は、9月導入から半月ほどしか経っていないため、ほとんど影響はない。敢えて言えば、スーパーカケホにより、以前よりもフィーチャーフォンからスマートフォンへシフトし易くなり、予想より契約数が獲得できている状況。
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- 冬春モデルの発表会を実施しないことによる影響はあるのか? また今後発表会の予定はあるのか?
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この秋は発表会を実施していない。iPhoneの発表時も申し上げたが、次の春にはAndroidを中心に発表したいと考えている。いろいろなことを考えているため、楽しみにしていてほしい。秋に発表会を実施するとiPhoneの発表に隠れて埋もれてしまうため、シーズンごとに発表会の形も変えていきたい。
総務省のタスクフォース
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- 総務省のタスクフォースで議論されている1GBのプランについて検討するのか。
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再来週ヒアリングがあるが、タスクフォースの議論を見守りたい。たまたま首相の発言と同日になってしまったが、新料金であるスーパーカケホも発表した。ただ、まだまだ我々に足りない部分があるのかなという認識もあるため、もう少し議論が進んでから協議していきたい。
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- タスクフォース関連で、社長は国内の携帯料金について高いと考えているのか?
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グローバルでみると、料金は先進国の中では中くらいである一方で、国内のネットワーク品質は1、2位の先進国であり、決して高いとは思っていない。逆に言うと、お客様の使い方に合わせた料金プランになっているかについては、幾分課題はあると思うが、安いか高いかという点では高いとは思っていない。
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- 同じ端末を長期で使用しているお客様はどの程度いるのか?
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若干長期化しているが、2年半くらいが機種変更の平均。
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- 長く使うお客様には、どういう施策が良いと考えているのか?
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我々もビジネスとして、途中で解約されることは良いことではないと考えているため、長期契約のお客様に対しデータを増量するプランを推進していかなければならないと考えている。また、それでも解約したいという人には、自主的な取り組みで、2年契約が切れる前にメールで契約期限を伝えることや、年明けになるが、2年契約のリニューアル期間を1か月から2か月に延ばす取り組みを始める。長期契約に対するインセンティブは、まだもう少し考える余地がある気はするが、事業者としてより長く使っていただけるようにしなければならない。また、同じ端末を長く持つと古くなってくるため、2年過ぎて変えるのはそれなりに普通ではないかと考える。
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- 総務省は2年以上使っているお客様には通信料金で還元しろと言うがどう考えるか?
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いろんな還元の仕方があるので、タスクフォースの議論を拝聴して検討していきたい。
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- 国が主導で議論していることについてどう感じているか?
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我々自身がお客様をみて、マッチしていないと考える料金プランについては、解決していかなければいけないという思いではあるが、それについて、タスクフォースでは足りないところがあるというご指摘であるため、真摯に聞いて改善策を考えていく。
業績
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- (上期の営業利益進捗が良いにも関わらず) 今期の通期見通しの営業利益8,200億円を据え置きした理由は?
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通信業界は第4四半期が商戦期となり販売が増え、結果として販売奨励金のコスト負担が増える。これにより、利益が他の四半期と比べて少ない構造になる。上期までの営業利益の進捗は良いが、総務省のタスクフォースの影響など先行きが見えない点もあることから、通期見通しは修正していない。
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- 前期と比較すると、販売費及び一般管理費が100億円増加しているのは計画通りか?
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契約数が伸びると、販売奨励金なども増えるので、それほど特異と考えていない。
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- 解約率が高くなっているが、どう考えているのか?
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若干計画より上回っており、理由は2点ある。1つはMVNOへの流出が影響しており、価格志向のお客様がMNOからMVNOに流出している点。もう1つは、MNO競争が激しくなっているため、他社との間でお互いに行ったり来たりし、解約率が上昇している。
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- au経済圏は、2015年度に8,500億円とあるが、上期を終えての進捗状況は? また、au WALLETの収支状況は?
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現在は、若干計画より弱め。付随するKPIとして付加価値ARPAが伸びていない状況。au WALLET基盤はある程度整えられているため、今後は利用頻度を上げるプランをいろいろ考えている。au WALLETの収支に関しては、今年度は赤字だが、来年度は黒字化を目指したい。