2016年5月 決算社長会見
日時 | 2016年5月12日 (木) 15:00~16:00 |
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場所 | KDDIホール |
発表案件 | 2016年3月期決算発表について |
質疑応答
決算
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- 17.3期の販売台数見通しが前期比で減少する要因をどのようにみているのか。
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17.3期の端末販売台数見通し (新規+機種変更合計)
890万台 (前期比▲48万台)
うちスマートフォン販売台数見通し 730万台 (前期比▲32万台)
全体として端末販売適正化影響により、前期比販売台数は減少すると見込んでいるが、機種変更による販売台数は大幅に落ち込むことはないと見ている。純増においてはもう少し影響があると見ている。
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- 16.3期と17.3期、それぞれ前期と比べた営業利益の増減要因をブレイクダウンしてほしい。
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16.3期: 前期比1,669億円増益 (総合ARPA収入増704億円、パーソナルセグメントのその他467億円、その他498億円)
17.3期: 前期比516億円増益 (総合ARPA収入増330億円、パーソナルセグメントのその他183億円、その他4億円)
中期目標
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- 5,000億円規模のM&Aというのは、国内事業/海外事業のどちらか? また、通信事業領域/非通信事業領域のどちらか?
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「au経済圏の最大化」、「グローバル事業の積極展開」へ貢献する分野においてM&Aを考えている。各分野への投資比率については回答を控えさせていただく。
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- au経済圏における流通総額2兆円とは、KDDIの事業においてどのようなものとみているのか。
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au経済圏における流通総額とは、従来の付加価値経済圏に加え、auのお客さま基盤をベースとした非通信領域におけるコマース・エネルギー・金融などの経済活動の規模を加えた指標。17.3期は1兆2,000億円を目指していきたい。
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- 中期目標の営業利益CAGR7%は単純計算で1兆200億円を目指すという理解でよいか。
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ご指摘のとおり、16.3期営業利益8,326億円に1.07を3回掛け算すると1兆200億円となる。
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- グローバル事業において、どの地域、事業、分野へのM&Aを実施していくのか。
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具体的には申し上げにくいが、国内のau経済圏について、これまでは決済基盤を強化するためのプラットフォームやビッグデータ関連において取り組みを強化してきたが、今後は経済圏成長のため非通信領域における多様なM&A案件を検討する。一方、グローバル事業おいて、他社のようにサイザブルな大型買収ではなく、アーリーステージに参入し、成長させていく我々の事業スタイルから、先進国ではなく東南アジアなどを中心に通信周辺事業まで含めて検討している。通信事業は裾野が広い産業であり、通信事業および通信周辺事業が事業全体のエコシステムと考えているので、データセンター事業のような法人向け事業ではなく、個人向け事業を中心に検討している。
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- au経済圏の最大化にむけてauショップに顧客誘因をするのは、販売台数が減少している中、いばらの道だと思う。顧客との接点の持ち方をどのように考えているのか。
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auショップはオフラインにおける非常に重要なお客さまとのタッチポイントだと考えている。さらに活性化すべく様々な取り組みを考えている。また別の機会でお話するので楽しみにしていてほしい。お客さまがauショップに来ていただけるようなおもてなし含めて考えていかなくてはいけないと思っている。
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- au経済圏の最大化にむけて購買データ、顧客データの活用とあるが、将来的にはどのような方向性を考えているのか。
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通信事業者の大きな優位点は、お客さまから同意を得て取得したデータを持っていること。もう一つは、お客さまに一番近いスマートフォンにレコメンドができること。こういったお客さまに非常に近いタッチポイントを強化していきたいと考えている。
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- 2019.3期において、au経済圏における流通総額をどれくらいまで拡大させるのか。
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まずは流通総額2兆円目指していく。
総務省タスクフォース
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- 端末販売適正化の営業利益影響はどれくらいと想定しているのか。
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16.3期は2月から端末販売適正化影響がでてきているが、1月までは駆け込み需要もあり販売数はかなり販売数も伸びた。2月、3月は前期比で2割程度減となったが、第4四半期全体ではほぼ影響はない。今後、端末販売台数が減少し、通信料金値下げなどを考慮するとある程度の減収影響は想定されるが、販売台数減少により販売奨励金も減るため、営業利益に大きな影響はないと想定している。携帯電話事業はストックモデルであり、販売台数減少の影響は、初期は利益増となり、その後、利益減となる構造。少なくとも17.3期は若干の影響、18.3期以降はそれなりに影響がでてくるとみている。
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- 総務省タスクフォースの影響で端末販売が減少するとのことだが、ビジネスモデルの変化にタスクフォース議論が大きく影響したのか。
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中期目標はタスクフォース議論の開始以前から考えていた。auスマートパスやau WALLET、ホワイトレーベルの金融商品も始めていた。戦略そのものへのタスクフォース影響はない。逆に言うと、タスクフォース影響により通信領域における競争が沈静化する方向にあるので、非通信領域において成長が必要という意味では加速されたと思っている。
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- 端末価格や通信ネットワークの同質化が進み、料金も同質化や値下げが進むと思うが、どの部分で差別化できると考えているのか。
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タスクフォースの中でまだ宿題となっている長期ユーザー向け施策はこれから。こうした点を含めauらしさを出していきたい。料金レベルの話では、MVNOが急速に伸びてきており、グループ会社ではUQモバイルがあるが、MVNO領域においても積極的な取り組みが必要と認識している。少し出遅れた感はあるが、今年度、頑張っていきたい。