トライブリッド方式電力制御技術を搭載したau携帯電話向け基地局の運用開始について
~商用電力、太陽光発電、蓄電池を組み合わせ、CO2排出量を最大30%削減へ~

No. 2009-305

2009年12月3日

KDDIは、太陽光発電と蓄電池の連携、および深夜電力を活用するトライブリッド方式 (注1) 電力制御技術を搭載したau携帯電話基地局の運用を、2009年12月3日 (木) より開始します。第一号となる基地局は新潟県新潟市内に設置され、今後全国に拡大していきます。

KDDIが開発したトライブリッド方式電力制御技術は、太陽光パネルで発電された電力、深夜電力により蓄電池に充電された電力、商用電力の3つの電力を制御し、時間帯ごとに最も効率的に基地局へ供給することで、CO2の排出削減をするものです。本技術により、商用電力の使用量とCO2排出量において、それぞれ20%から30% (注2) の削減が見込まれます。

また、今回の基地局設置において、太陽光パネルの架台を地面に固定する工法としてスパイラル杭 (注3) を採用するとともに、京セラコミュニケーションシステム株式会社と共同で設計/製作した角度調整可能な架台を採用することで、季節に応じた最適な角度による発電効率を実現できます。今後も引き続き、工期の短縮やCO2排出量の少ない施工技術を施工会社と共同で開発していくことで、設置コストや架台コストの削減を実現するとともに、蓄電池のバックアップ時間の最適化等を図り、トライブリッド方式電力制御技術による電力効率を上げることで、太陽光パネルへの設備投資額の早期回収を目指します。

KDDIは、今後、トライブリッド方式電力制御技術を通信局舎やデータセンター、家庭での利用拡大が期待されている省エネシステム (スマートハウス) へ活用することを検討していきます。また、今後は蓄電池の小型軽量化、長寿命化および鉛金属削減による環境負荷の低減を図るため、これまで主流であった鉛タイプの蓄電池に加え、リチウムイオン電池の検証を進めるとともに、設置環境における課題を抽出し、本格導入に向けた検証を行います。

これからもKDDIは、グローバル企業として重要な責務である地球環境保護の推進に取り組むため、環境に配慮したさまざまな活動を継続的に実施していきます。

  • 注1) 各分野の産業技術において、3種類の技術を組み合わせることを称する造語。一般的に2種類の技術の組み合わせを「ハイブリッド」と呼び、3種類の技術の組み合わせを「トライブリッド」と呼ぶ。
  • 注2) 当社実験結果から算出。
  • 注3) 杭を回転させながら地盤に打ち込む工法で、コンクリート建材の使用量が少ないため環境に優しいとされている。また、基礎工事が簡素化されるため、工事期間も短縮される。
  • ※ ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。
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