KDDI株式会社
株式会社KDDI研究所
シスコシステムズ合同会社
2011年1月31日
KDDI株式会社 (代表取締役社長: 田中 孝司、住所: 東京都千代田区飯田橋、以下 KDDI)、株式会社KDDI研究所 (代表取締役所長: 秋葉 重幸、住所: 埼玉県ふじみ野市大原、以下 KDDI研)、シスコシステムズ合同会社 (代表執行役員 社長: 平井 康文、住所: 東京都港区赤坂、以下 シスコ) は、急増する映像トラフィックに柔軟に対応するネットワークの構築および新たな映像配信ビジネス開発に取り組むため、2011年2月1日から3月15日まで共同技術トライアルを実施します。
近年、YouTubeTMを代表とする動画共有サイトや、インターネット放送、オンデマンド型動画視聴サービスなどの普及に伴いインターネットにおける映像トラフィックが著しく増加しており、シスコでは、2014年までに映像トラフィックの割合は世界のコンシューマIPトラフィックの91%以上になると予測しています (注1)。また、スマートフォンやタブレット端末などの急速な伸びやGoogle TV、Apple TVなどによるTVとインターネットの融合と相まって、今後、インターネット上の映像トラフィックの増加がより一層加速するものと考えられています。通信事業者にとって、このような爆発的な増加傾向にある映像トラフィックに柔軟に対応して、お客さまへ効果的に映像を配信することが、重要かつ緊急な課題となっています。
このような課題解決のため、シスコは、増加する映像トラフィックに柔軟に対応できるインテリジェントなIPネットワークとしてメディアネット (注2) を構築し、KDDIとKDDI研は、映像をより効果的にお客さまに配信する新しいビジネスモデルを検討しています。今回は、これら取り組みの一環として、3社が協力し、次にあげる技術トライアルを共同で実施します。
2月1日から3月15日まで、実際のユーザの利用環境を想定し、東京および大阪で、今後普及が見込まれるアンドロイドOSのタブレット端末を使用して、テレビを見ながら関連情報、蓄積映像、ストリーミングなどをセカンドディスプレイ (PC、タブレットなど) で楽しむシーンを設定した技術トライアルを実施します。
本トライアルでは、コンテンツ配信システムとしてCisco CDS (Content Delivery System)、サーバプラットフォームにCisco UCS (Unified Computing System) を利用し、ビデオプラットフォームやポータル、トラフィックおよび視聴分析ツールなど複数の機器を組み合わせた実験環境を構築します。また、KDDI研が開発したブラウザ連携技術により、コンテンツ配信者が設定した任意のタイミングで、テレビ放送の関連情報をセカンドディスプレイのブラウザ上に表示させます。本トライアルにより、インターネット上の様々な環境変化 (コンテンツ/端末/帯域増など) を踏まえた上で、放送事業者をはじめとするコンテンツプロバイダーからお客さまへより効果的に映像を配信する新たな映像ビジネスを検討するのに必要なノウハウの蓄積を行うとともに、コンテンツの特性に応じた最適なコンテンツ配信、運用手法の確立とそれによるネットワークに与える影響を検証します。