大和総研、富士通、KDDI ミャンマー金融市場発展に向け、ミャンマー中央銀行へ 同国初となるクラウド型コンピュータ環境を導入 〈別紙〉

● コンピュータ環境の概要

本コンピュータ環境は、大和証券グループ内の様々な用途での活用実績がある大和総研のデスクトップ仮想化ソリューション「THiNC (シンク)」を採用したシンクライアントシステムです。「THiNC」のシステム基盤には、アライアンスクラウド推進ソサエティの設計・構築および運用手法に準拠したクラウド環境を採用しています。各シンクライアント端末からは仮想デスクトップ環境へアクセスすることで、一般的なパソコン同様にワープロや表計算など業務遂行に必要なアプリケーションが利用可能です。
本環境は、富士通のPCサーバ「PRIMERGY (プライマジー)」やストレージシステム「ETERNUS (エターナス)」、ノートパソコン「LIFEBOOK (ライフブック)」などのハードウェアで構成され、ミャンマー中央銀行のヤンゴンオフィスにおいて、合計150台の端末が稼働しています。また、よりセキュリティを強化するため、富士通の手のひら静脈認証「PalmSecure (パームセキュア)」を取り入れたセキュアプリントの仕組みも導入しています。
行内ネットワークは、東南アジアでソリューション案件の実績が多くミャンマーでの日系企業オフィス構築サポートの実績もあるKDDIが構築を行い、ビル内のアクセスポイントから各端末まで日本レベルのセキュリティを考慮した無線LANで接続しています。さらには、電力供給が不安定なミャンマー事情を踏まえ、無停電電源装置 (UPS) やPoE (Power over Ethernet) 給電機能などを取り入れています。

● システムイメージ

イメージ画像: システムイメージ

大和総研、富士通、KDDIの3社は、今回の実績によって培われたミャンマー国内でのシステム構築および運用に関するノウハウを活用し、今後の著しい増加が見込まれるミャンマーのICT需要に応えるべく、「日本品質」の先進的サービスやソリューションをもって、同国の持続的発展を支援してまいります。

● アライアンスクラウド推進ソサエティについて

アライアンスクラウド推進ソサエティは、ユーザー系ICT企業の立場から、ユーザーにとって最適なICTサービスを追求し、これをクラウドで具現化する企業横断的な取り組みです。その活動において、機器やソフトウェアの多様性を許容した複数のクラウド基盤が連携し、それぞれの余剰リソースを共有し合える仕組みの整備を、主要なテーマの一つに掲げています。
アライアンスクラウド推進ソサエティでは、このようなテーマの実現を目指し、多くのベンダーから協力を得ながら、ミッションクリティカルな基幹系システムでの稼働を前提としたクラウド基盤の技術検証に取り組んでいます。その中で、各基盤間の機器の差異を吸収できる仮想化技術や運用手法などの確立を図っています。さらには、検証を通じて得られた課題をベンダーへフィードバックするなど、ユーザーとベンダーの双方に有益となる仕組みを形成しています。
検証成果の活用事例として、2011年11月に富士通館林システムセンターにて、アライアンスクラウドに準拠した国内初のハイブリッドクラウド基盤 (大和総研内のセンターと連携) が稼働しています。また、2012年10月には、神奈川と大阪の検証センターを接続し、センター間における全自動ディザスタリカバリの仕組みを構築・検証するなど、最新技術を取り入れた継続的な検証を進めています。
アライアンスクラウド推進ソサエティは、現在、大和総研ホールディングスと新日鉄住金ソリューションズ、パナソニックインフォメーションシステムズの3社が参画しており、今後もミャンマーをはじめとしたアジア各国への展開を視野に入れながら、国内外のユーザーにとってより使いやすいクラウド基盤とICTサービスの整備を進める予定です。

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