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静岡県御殿場市 ドローンを活用した山岳救助支援
富士山で遭難した登山者を救いだせ! ドローンを活用した山岳救助支援
御殿場市の抱える課題
富士山では、2019年の開山期間 (7月10日~9月10日) で延べ23万6000人が頂上を目指していますが、滑落や道迷い等が少なからず発生しており、救助隊に出動を要請する例も、御殿場消防署にて18回発生しています。
しかし、救助おいて、遭難者位置の特定や遭難状況の把握ができない場合、捜索・救助に時間がかかってしまい、遭難者・救助者の負担が大きくなり、救助が間に合わない事例も発生しています。
そこでKDDIと御殿場消防署では、モバイル通信により遠隔で操作・監視できるスマートドローンを御殿場消防署へ配備し、実際の遭難の現場で利用する取り組みを進めています。
山岳救助用ドローンPD-4XM (プロドローン社製)
標高の高い場所で強風の中でも飛行可能。捜索用のフルHDカメラを搭載
ドローンを活用した山岳救助支援
今回の取組みでは、御殿場消防署に山岳救助支援用スマートドローンを配備し、遭難発生時にドローンを救助車両に積み込み出動します。現場に移動後、捜索エリアでの巡回飛行による捜索支援や、遠隔地への飛行にドローンを活用します。ドローンが撮影した映像を分析することで、遭難位置、遭難状況をより正確に把握。より迅速でより安全に遭難救助を行うことができるようになりました。
この取り組みは、2020年以降の富士山の開山期間における本システムの本格運用に向けて2019年11月1日から11月25日までの約1カ月間行います。
担当者さまインタビュー
富士山は日本一の高さを誇る山です。年間大勢の方々に登山を楽しんでいただいておりますが、年に何件か遭難事案が発生しております。御殿場市は、安全・安心登山の啓発活動に力を注いでおり、このプロジェクトの導入により迅速かつ的確な状況把握、スピーディーな遭難者の救助ができることを大きく期待をしております。
ドローンを活用すれば、私たちが出動準備を行っている間にドローンが遭難者の居場所を発見し、より迅速に救助を行うことが可能になります。少ない人員で捜索活動を行い、要救助者の救出に迅速にかけつけることができることが、ドローンを山岳救助に使う利点だと感じています。
手元のタブレットでドローンが撮影する映像を確認
KDDI担当から
KDDI株式会社
経営戦略本部
次世代基盤整備室
松木 友明
ドローンは、上空から俯瞰できるのが特徴ですが、スマートドローンは、さらに、人が簡単に行けない遠隔地へも飛行し、その状況を知らせてくれます。
その特徴が山岳救助で使えないかと取り組みを始めてから約2年、御殿場市様との包括協定に基づき取り組みが進み、今回、御殿場市消防署へスマートドローンを導入し、実際の遭難の現場で活用頂くことになりました。
既に遠隔地の状況を遠隔で監視、遭難者の捜索が可能になりましたが、実際の現場での声を取り入れ、より早く、確実に探し出せるよう改善を進め、救助の現場で役立つスマートドローンを実現していきたいと思います。