生物多様性
KDDIのアプローチ(生物多様性)
生物多様性を含む自然資本の喪失という環境課題によって、自社のバリューチェーンにおけるリスクが増加する可能性があります。一方、KDDIの通信やIoT技術など、さまざまな技術を活用した事業を通して環境課題解決に貢献することは、自社の持続的成長にもつながります。また、地球温暖化をはじめとする気候の変化、生態系の破壊 などの環境問題、人権問題や貧富の格差拡大など、深刻化する課題に対し、国際機関や評価機関、開示枠組みを作るなどのタスクフォース、投資家、お客さま、取引先、企業の従業員などのステークホルダーの動きが活発化しています。
KDDIは、自然と共生する社会の実現に向けて、サプライヤー、パートナーの皆さまとともに、事業を通じた生物多様性保全と森林破壊ゼロに向けた取り組みを推進します。
生物多様性の観点で重要な国内外の地域において、当社事業活動に伴う生物多様性への影響の低減を目指し、ノーネットロスおよびネットポジティブインパクトを実現します。
まず、当該地域およびその周辺で通信設備の建設による土地利用変化を回避します。やむを得ず当該建設が土地利用変化を伴う場合、生物多様性への影響の最小化および回復・復元を行い、2030年度までの森林破壊防止を実現します。
TNFDフレームワークに沿った開示
KDDIは、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の理念に賛同し、2023年4月にTNFDフォーラムに参画しました。TNFD提言の採用者(TNFD Adopter)にも登録をしています。KDDIはTNFDの情報開示フレームワークに基づき積極的な情報開示に努めます。生物多様性を含む自然資本への依存と影響、事業リスクと機会の分析結果、それらに対応する具体的な対策を講じ、行動していきます。詳しくは、「KDDI TNFDレポート」をご覧ください。また、本レポートはTNFDより発行された「TNFD最終提言v1.0」を参照しています。
「コウノトリと共に生きる」スマート農業プロジェクト
KDDIは、兵庫県豊岡市と共に2018年より「豊岡市スマート農業プロジェクト」を推し進めています。豊岡市では2005年より生物多様性に配慮した米づくり「コウノトリ育む農法」に取り組んでおり、「豊岡市スマート農業プロジェクト」ではKDDIのIoT技術により水管理にかかる労力を65%削減するなど、課題解決にも挑戦してきました。単に収穫量を上げるだけではなく、「コウノトリと共に生きる」という共通の思いを持って、自治体・生産者・企業が立場を超えて連携しています。
子ども向け環境教育「KDDI 草木と森のいきもの図鑑」
KDDIは、小学生を対象に、校庭の身近な植物や昆虫などをタブレットで撮影し、オリジナルの動画図鑑を作成し、環境保全や生物多様性への理解促進を図る「環境教育×IoT」による無料の出張授業「KDDI 草木と森のいきもの図鑑」を2018年4月から実施しています。これまでに17校約935名の生徒の皆さんに受講いただき、文部科学省が主催する「令和2年度青少年の体験活動推進企業表彰」において、青少年の体験活動に関する優れた実践として評価され「審査委員会優秀賞」を2021年3月12日に受賞しました。
KDDIの取組み
KDDIは「生物多様性の保全」を実現するために「KDDI GREEN PLAN」において、事業を通したリスク低減と事業機会の創出についての目標を策定しています。これらの目標を達成するためにKDDIグループとしての活動推進、イニシアティブへの参同・団体への加入を行っています。