KDDIは、日本全国どこでもつながる5G環境のために、お客さまの生活動線やライフスタイルを意識したエリア展開を進めています。例えば、平日・休日に関わらず人が集まる商業施設、そこへ行くための鉄道沿線。通勤・通学に欠かせないターミナル駅とその周辺など、「点」による見方ではなく、場所である「面」と動線である「線」の発想で通信エリアを計画しています。
(2023年4月末時点で鉄道47路線、商業地域323エリア 社内調べ)
豊かな地球を未来へつなぐ、私たちの取り組み
どこにいても、
いつでも
通信できる環境を整えるために
毎日の生活になくてはならない“通信”。携帯電話はもちろん、あらゆるモノがネットワークにつながることで、私たちの生活は一層便利になってきました。KDDIは、どこにいても快適に通信をご利用いただけるよう、全国で“つながる”エリアを拡大し、また、安心してご利用いただけるよう、24時間365日安定した通信環境を提供しています。
KDDIは、鉄道、商業施設などを中心に、生活動線を意識した5Gエリアの展開を進めていくことで、お客さまにストレスを感じさせない快適な通信環境の提供を目指しています。景観に配慮すべき地域や高層ビルに囲まれたエリアなどには埋設型基地局を整備し、また、KDDIグループでは、離島へ5Gを展開するために光海底ケーブルを敷設するなど、どこでも5Gが快適に利用できる環境の整備を進めています。
KDDIは、業務提携した米国のSpace Exploration Technologies(スペースX)社の衛星ブロードバンド「Starlink」を活用し、「日本のどこにいても、つながらないがなくなるように」を実現するため、これまで地理的条件により基地局の設置が難しかった山間部や島しょ部、海上などにも安定した通信環境を整備しています。今後はさらに、スマートフォンが衛星と直接つながることで、「空が見えれば、どこでもつながる」体験を提供していきます。
災害が発生した際、被害状況の把握や、早期復旧のために、災害復旧支援システムを導入しています。エリアの被害状況、重要拠点の状況、避難所の情報を一元管理し、リアルタイムで地図に反映して復旧優先エリアを把握できます。これにより、災害時でも安心して“つながる”環境をいち早く整備します。
つながるエリア拡大
KDDIは、日本全国どこでもつながる5G環境のために、お客さまの生活動線やライフスタイルを意識したエリア展開を進めています。例えば、平日・休日に関わらず人が集まる商業施設、そこへ行くための鉄道沿線。通勤・通学に欠かせないターミナル駅とその周辺など、「点」による見方ではなく、場所である「面」と動線である「線」の発想で通信エリアを計画しています。
(2023年4月末時点で鉄道47路線、商業地域323エリア 社内調べ)
生活動線を意識した「企画」を実用化するためには、それぞれのエリアに対応した「開発」が重要です。発生するトラフィック量やカバーするエリアの広さが異なり、求められる機器の構成や機能が変わるためです。こうしてカスタマイズされた機器を使い、ラボ、小規模エリアと段階による「検証」を経て、エリア拡大が実現しているのです。
「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」を支える、企画・開発・検証担当者のこだわり山小屋Wi-Fi(エリア拡大+災害対策)
これまで標高の高い山岳エリアでは、光ファイバー回線の設置が難しく、通信環境が整っていないことがほとんどでした。そこでKDDIは、2023年夏から、電波の届きにくい山小屋の通信環境の改善を目的に、衛星ブロードバンド「Starlink」を活用した「山小屋Wi-Fi」の提供を開始しました。これにより山間部の山小屋でも安定した通信が可能となりました。
この山小屋Wi-Fiによって実現できたのは、便利さだけではありません。変わりやすい山の気象情報を随時確認したり、家族や友人と連絡を取ったりできるのはもちろん、遭難や自然災害など緊急時のスムーズな情報連携、遭難場所の位置の特定など、安全面でも役立ちます。これまで以上に、安全に快適にアウトドアを楽しむことができるようになります。
衛星ブロードバンドStarlinkで、山小屋に電波を届ける「山小屋Wi-Fi」プロジェクト「勘と経験」をデータとして受け継ぐ
農業、林業、漁業といった一次産業は、自然と共生しながら食料や資材などを生産し、私たちの生活で重要な役割を担っています。一方、日本では少子高齢化や農山漁村の過疎化により、一次産業の就業者が年々減少しています。こうした課題を解決するために、KDDIは全国の自治体と連携してIoT技術を活用した取り組みを行っています。一次産業をDX化することで、持続可能な産業へと改革しています。
KDDIは、社会が持続的に発展していくためには、地域の発展が欠かせないと考えています。そこで、KDDIが得意とするIoTやICTといった先端技術を活用して、地方自治体や大学などと一緒に農業、漁業など地域に根差した産業の発展を目指し、地域が主体となったサステナブルな地域共創の実現に向けて取り組んでいます。
ICTやAIなど、KDDIの情報技術を活用して、地域の課題解決に取り組んでいます。例えば、畑や水田などの状態を、遠隔地からタブレットで確認できる仕組みは、生産者の効率化を図り、コスト削減にもつながります。また、水温や水質などのデータを蓄積し、勘や経験を見える化することで、収益の安定化のみならず未経験者など新たな人材の育成にも役立ちます。
スマート漁業の実証実験
-京都府・舞鶴市「丹後とり貝」
丹後とり貝は、京都の海で育成された独特の甘みと大きく肉厚で歯ごたえの良い身が特徴のブランド貝です。しかし、年度によって豊凶の差があり、海水温・塩分濃度などが関係していると言われていますが、その原因ははっきりしていませんでした。そこで、京都府舞鶴市、京都府漁業協同組合(丹後とり貝組合)、KDDIグループがタッグを組み、丹後とり貝の安定供給および増産を目指し、実証実験を開始しました。
IoTセンサーで、養殖場の海水温、水質などの育成環境データを収集してクラウド上へ保存し、データを蓄積します。その後、環境データと育成結果の関連性を分析することで、丹後とり貝の生育に最適な環境を導き出します。この最適な育成環境をマニュアル化することで、生産量を安定させることを目標としています。
IoTで可視化、舞鶴市「丹後とり貝」安定供給に向け実証安心・安全な米づくり
-兵庫県・豊岡市「コウノトリ育む農法」
豊岡市が力を入れている「コウノトリ育む農法(無農薬栽培)」は、コウノトリの餌となる水生生物(カエルやヤゴなど)を育てるために通常よりも長い期間水を張るため、水管理に大変な労力がかかっています。そこでKDDIと豊岡市は「豊岡市スマート農業プロジェクト」の第一弾として水田管理省力化を目指す実証事業を始めました。
「コウノトリ育む農法」の水田に通信回線を利用した水田センサーを設置することで、農家の方はスマートフォンなどで水位を確認できるようになり、見回り回数を削減したり見回り時間を短縮したりすることができます。また、水位データに異常値が確認できた時は自動でメール通知する仕組みも備えています。
豊岡市が掲げる「人と自然との共生」を未来へつなぐデジタルを活用して
あらゆる格差を解消する
通信技術やサービスを開発しても、それが実際に必要な人たちの元に届かなければ意味がありません。いわゆるデジタルデバイド(情報格差)を解消するために、KDDIは自治体やパートナーと協力してスマートフォンの普及、活用まで地域に寄り添った取り組みを行っています。地域・都市の区分なく、誰もがどこにいてもデジタルの恩恵を享受できる、豊かで快適なデジタル社会を目指しています。
スマートフォンは、いまやコミュニケーションツールだけでなく、キャッシュレス決済や電子証明書の発行など、生活に欠かせない社会インフラとなっています。年齢やITリテラシーの有無がその制限にならないよう、KDDIではスマートフォンを持っていただいたあとの活用支援まで広くサポートしています。
近年、地域の過疎化・高齢化が進む地方都市。さらに交通サービスやインフラの整備・維持が難しいという課題も。特に中山間地域では食料品などの生活必需品の入手も困難な「買い物弱者」が増加しつつあります。そこで注目されているのがドローンです。KDDIは、運航管理システムを開発し、ドローンによる運搬が地域に定着できるよう実用に向けて開発を進めています。
誰ひとり取り残さないデジタル社会へ
-高知県・日高村
高知県の都市部から西に16キロほど離れたところにある日高村。日高村の高齢化率は約40%と全国平均(28%)よりも高く、スマートフォンなどのデジタル化が進んでいない状況でした。人口減少が続く中で行政サービスの維持・充実を図るためには、デジタルによる効率化が不可欠です。KDDIは日高村役場や連携パートナーと協力しながら、住民にデジタルの最も身近な接点であるスマートフォンへ親しんでもらうための仕組みづくりに取り組んでいます。
スマートフォンの利用が住民の生活に浸透していくように、さまざまな取り組みを行っています。au Style/auショップのスタッフが出張でスマホ教室を実施したり、気軽に相談できる場所として、スマホに関するサポート拠点である「よろず相談所」を村内に開設したりするなど、コミュニケーションを大切にしながら、支援しています。
日高村と共に目指す「誰ひとり取り残さない」デジタル社会の実現ドローンを活用したお買い物支援
-長野県・伊那市
長野県伊那市は、南アルプスと中央アルプスの山々に囲まれた自然豊かな地方都市です。山間地での暮らしは高低差もあり移動が大変なところが多く、日々の買い物に困っている市民も少なくない状況でした。そこで伊那市では、ドローンを活用した買い物サービス「ゆうあいマーケット」の本格運用をスタート。KDDIの4GLTEネットワーク通信を活用した目視外の完全自律飛行が可能な「スマートドローン」により配送しています。
「ゆうあいマーケット」では、既存のケーブルテレビ網が活用されています。利用者は自宅のテレビ画面で食料品や日用品などの商品を注文。商品はドローンで近隣の公民館へ配送され、利用者が公民館まで受け取りに行くという仕組みです。また、商品購入代金はケーブルテレビの利用料金に加算されて引き落としとなり、キャッシュレスで利用できます。
高齢者のお買い物支援国内初の自治体によるドローン配送循環型社会の実現のために
KDDIの携帯電話のリサイクルへの取り組みは、2005年にスタートしました。当時、新たな機種が次々と登場するなか、使用済みの携帯電話の回収とリサイクルが大きな課題となっていました。そこでKDDIは、au Style/auショップに、回収用のリサイクルボックスと、個人情報を取り出せないように端末に穴あけするための端末破砕機を設置。回収した携帯電話は手分解によって99.8%が新たな素材に生まれ変わっています。
携帯電話には、金、銀、銅、パラジウムなどの金属資源が利用されており、これらの調達には、採掘や製錬などによる大きな環境負荷を伴います。KDDIはお客さまの使用済み携帯電話のリサイクルにも取り組み、得られた金属を再利用することで、新たに金、銀、銅などの鉱物資源を採掘・精製する必要がなくなり、採掘・精製の際に発生する二酸化炭素の抑制に貢献しています。
KDDIグループはカーボンニュートラルの実現を目指しています。使用済みの携帯電話を回収し、資源として再利用することは、レアメタルの採掘に伴うCO2排出、機械による分解時のCO2排出を抑えることが分かっています。資源循環を推進することは、CO2排出量を抑えることにも貢献しているのです。
再資源化率99.8%を実現する“手しごと”
使用済み携帯電話の再資源化率は99.8%。ほぼ100%のパーツをリサイクルしています。これを可能にしているのが、人の手による分解作業です。高性能な携帯電話は部品やつくりが精密で複雑なもの。機械で分解すると、再資源化率は70~80%にとどまってしまいます。そこで人の手で一つひとつ、丁寧にカバーを開き、パーツを外して分けていく。循環型社会を目指すKDDIのこだわりでもあります。
KDDIグループでは、特例子会社であるKDDIチャレンジドにおいて、1カ月に約5,000台という使用済み携帯電話の手分解を担当しています。分解担当者は、繰り返しの作業を得意とし、高い集中力を持つ知的障がいのあるスタッフです。慣れた手つきで手際よくパーツを外していき、最終的にネジやカメラなどの18種類のパーツに分けられ、リサイクル業者へ渡されます。携帯リサイクルを通じて、KDDIは障がい者の新たな雇用機会も創出しています。
99.8%が生まれ変わる「徹底した携帯電話リサイクル」KDDI トビラ