パラボラと衛星通信
大きなパラボラアンテナは、まるで耳をすますように、はるか彼方の宇宙に浮かぶ通信衛星と小さな電波をやりとりして、地球上の通信コミュニケーションを担っています。もしかしたら、宇宙人からの電波も受け取っていたりするのかな?
パラボラアンテナって?
パラボラとは“放物線”のことです。
「パラボラアンテナ」は、宇宙に浮かぶ通信衛星に向けて強力な電波を送り出しだり、通信衛星から届く微弱な電波を受け止められれるように、大きな開口面積を持ち、“おわん”の形をしています。
衛星通信とは?
衛星通信とは、電話、FAX、インターネット、テレビ中継などの通信コミュニケーションを宇宙に打ち上げられた通信衛星をつかって行うことです。
それによって、私たちは地球上のあらゆる場所とコミュニケーションが図れる、とってもベンリでなくてはならないものなのです。
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SF作家の想像が現実に!?
宇宙人の話の真偽はさておき、「2001年宇宙の旅」で知られるSF作家のアーサー・C・クラークが1945年に衛星通信のしくみを提唱しました。
月旅行が現実味を帯びている現代とは違って、まだ人類が地球の外に出たことの無い時代に、そんなことを考えた人がいるんですね。 -
通信衛星はどこにあるの?
- 通信衛星は、太平洋、インド洋、大西洋の赤道上空の3万6千キロの静止軌道上にあります。各衛星からはちょうど地球の3分の1が見渡せるので、この3機で地球上のすべての地域をカバーすることができるのです。
※実際には予備衛星を含め、多数の衛星が打ち上げられています。
- 通信衛星は、太平洋、インド洋、大西洋の赤道上空の3万6千キロの静止軌道上にあります。各衛星からはちょうど地球の3分の1が見渡せるので、この3機で地球上のすべての地域をカバーすることができるのです。
衛星通信のしくみ
赤道上空3万6千キロの静止軌道に打ち上げられた通信衛星は、地球局から発信されたTV映像・電話・インターネットのデータをキャッチし、相手側の地球局に送り出しています。
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上空3万6千キロって
どれくらいの高さ?地球1周が約4万キロ。通信衛星は地球約1周分の距離まで高く打ち上げられているんですね。
また、地球の自転と同期しているので、地球上からは、常に一定位置に見えるのです。 -
移動体通信って
どんな時に活躍するの?衛星移動体通信は、通信網が整備されていない地域や砂漠、そして通信手段が途絶えてしまった災害地など、非常用連絡設備としても活躍しています。
海でむすぶ海底ケーブル通信は、光ファイバーケーブルの導入などにより、飛躍的に伝送能力が向上し、高速で高品質な通信が可能です。今や国際電話やインターネットの99%以上が光海底ケーブルを経由しています。
一方、空でむすぶ衛星通信は、太平洋、インド洋、大西洋の赤道上空3万6千kmの静止軌道上に打ち上げられた通信衛星が世界のほぼ全域をカバーしているため、地球上のどこからでも通信できるメリットがあります。
衛星通信をまもる
KDDI山口衛星通信所は、1969(昭和44)年5月、日本の衛星通信の玄関口として、山口県山口市に開設されました。ここは、インド洋上空の衛星も太平洋上空の衛星も見通せ、地上のマイクロ回線との相互干渉が少なく、さらに台風や地震などの自然災害も少ないなどの立地条件を備えた、世界でも最大級の衛星通信所です。
KDDI山口衛星通信所では、日々の点検・補修を行いながら、24時間365日体制で衛星通信をまもっています。
単に電話をつなげるだけではなく、人の「思い」や「笑顔」をつなげていきたいと考えています。